計測器の校正で不合格が発生した場合、現場では迅速かつ適切な判断が求められます。
しかし、実際の対応方法は企業ごとの規定や運用方針に左右される部分も多く、担当者が迷いやすい領域でもあります。
本記事では、JIS Q 9001(ISO 9001)の考え方に基づき、現場で必要な実務フローと判断のポイントをまとめています。
日々の業務に役立つヒントとしてご活用いただければ幸いです。
校正不合格とは、計測器の測定値や出力値が 許容誤差範囲を超えている状態 を指します。
これは製品品質や安全性に影響を与える可能性があるため、適切な手順で対応する必要があります。
不合格が確認されたら、まず当該計測器を使用停止します。
誤った測定値を出す可能性があるため、現場で使用されないようラベル貼付や隔離などで明確に識別します。
この段階での迅速な対応が、被害の拡大防止につながります。
影響範囲の確認は、校正不合格時の最重要ステップです。
不合格となった計測器の「過去の履歴」を遡り、「いつ」「何に」使用したかを正確に特定します。
期間は前回の校正合格から今回の校正不合格判明時までが対象になります。
目的は、後続のリスク評価のために事実を漏れなく洗い出すことです。
影響範囲で抽出したデータをもとに、測定誤差が製品仕様に影響したかどうかを評価します。
リスク評価の結論は「製造製品に影響があるかどうか」に集約されます。
この判断に基づき、顧客連絡や追加検査の要否が決まります。
リスク評価の結果、顧客に納品済みの製品にわずかでも影響があると判断した場合は、速やかに顧客へ連絡します。
※ 製品が法令・規制要求事項に抵触する可能性がある場合は、行政への対応も必要です。
当該計測器について、必要に応じて調整・修理を行い、再校正を実施します。
再校正で合格が確認できれば使用再開、不合格が続く場合は廃棄や買い替えを検討します。
校正不合格の原因を特定し、再発防止策を実施します。
校正不合格に関する記録を適切に保存します。
これは監査対応や再発防止に欠かせない資料となります。
定期校正の本質的な目的が「過去に使用した計測器の測定結果の妥当性を評価すること」にあるならば、以下のような対応はISO 9001 の要求事項にも反し、顧客の安全性や企業の信頼性を損なうと言えます。
不合格の事実を伏せ、「調整後」や「修理後」の合格データのみを社内記録として保存すること。
不合格が判明した際、その校正作業自体がなかったものとし、記録を破棄して新品を購入することで問題を回避すること。
これらの対応は、その瞬間の「計測器の正しさ」を証明するだけで、過去の測定結果に対する保証にはなりません。
校正は「将来の正しさを担保するもの」ではなく、「現在の正しさ(≒ 過去の正しさ)を検証するもの」だからです。
ただし、これらは費用・工数・ダウンタイム(計測器が使用できない時間)が増加するという課題があります。
また、いくら校正周期を短くしても、点と点を結ぶ定期的な校正である以上、次回校正までの間に発生する突発的な異常リスクには完全には排除できません。
(実は校正周期を短くするだけでは校正不合格の発生頻度はほぼ変わりません。実務フローの2 が少し楽になる、3の被害が小さくなるというメリットはあります)
つまり事後対応には限界があるという事です。だからこそ **不合格を『出さない』仕組み** が必要になります。
【 オススメ対応 】
費用・工数・ダウンタイムを増やすことなく校正不合格を未然に防ぎ、校正不合格問題を根本から解決する手段として、自己診断機能とセルフキャリブレーション機能を備えた直流電圧標準器 AccuVoltLink(アキュボルトリンク) を導入することが挙げられます。
そして、この標準器を社内標準器として運用する方法によって、日常的に機器の状態を把握し、校正不合格の発生自体を実質的に排除できます。
AccuVoltLinkは大阪大学/神戸大学/産総研 共同のNEDOプロジェクトで生まれた直流電圧の出力と計測を長期的に安定して高確度を維持できる新しい計測器です。
正しく運用すればAccuVoltLink自身は精度不良を起こさない仕組みになっています。
そのAccuVoltLinkを社内標準器にすることにより社内計測設備も定期校正での校正不合格を防ぐことができます。

適切に運用することで、社内の計測設備の校正不合格を防ぎ、従来よりもランニングコストを抑えた運用も可能になります。
価格や技術詳細については下記にお問合せ下さい。
AccuVoltLink を活用することで、従来の「事後対応型」から、 不合格を出さない“予防型”の品質管理へ移行。
データ駆動型(データドリブン)の基盤。
本記事の内容は、以下の規格および一般的な品質管理の解釈に基づいて構成しています。
※本記事は上記規格の要求事項を校正不合格のケースに適用した運用例であり、条文そのものではありません。
※本記事では「不適合=校正不合格品」として説明しています。
※本記事はAIによる要約を活用しつつ、専門家の意見と人の手で内容を精査し最終的な文章に仕上げています。
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