第1章:数式で考える回転機 ステップスキューによるコギングトルク低減

ステップスキューによるコギングトルク低減

 

コギングトルクの基本次数が24次のモータのコギングトルク低減を考える。

着磁スキューを適用する場合、スキュー角度は360÷24=15degとなる。

次に、ステップスキューを適用する場合を考える。

 

 

2段積み

上段のコギングトルク波形を

とすると、下段のコギングトルク波形は

となる。

 

ここで、n2の倍数のときはT1T2は同位相となるので、2段積みのステップスキューでは4896、・・・次を低減することはできない。

 

 

3段積み

上段のコギングトルク波形を

とすると、中段と下段は次のようになる。

 

n3の倍数のとき、T1T2T3は同位相となるので、72144、・・・次は低減できない。

 

 

以上より、リング磁石の着磁スキューは無限段積みのスキューと考えることができるので、すべての倍調波を低減できる。

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