電圧Voltage(V)
2点の間の電位の差。電流を流そうとする力
単位はボルト(V)。V = I × R
くわしく
水路にたとえると、水を押し出す高さの差にあたります。電圧はいつも「どこからどこまで」の2点の間で決まります。片方を書かないときは、グラウンドから見た電圧です。
計測器と電気の用語 320 語。図とひと言で引ける
2点の間の電位の差。電流を流そうとする力
単位はボルト(V)。V = I × R
水路にたとえると、水を押し出す高さの差にあたります。電圧はいつも「どこからどこまで」の2点の間で決まります。片方を書かないときは、グラウンドから見た電圧です。
1秒間に流れる電荷の量
単位はアンペア(A)。1 A = 1 秒に 1 C
回路のどこで測っても、枝分かれがなければ同じ値です。測るときは、回路を切って電流計を直列に入れるか、クランプで電線をはさみます。
電流の流れにくさ
単位はオーム(Ω)。R = V ÷ I
同じ電圧なら、抵抗が大きいほど電流は小さくなります。部品の「抵抗器」のことを、短く抵抗と呼ぶこともあります。
1秒あたりに使われる電気のエネルギー
P = V × I = I² × R = V² ÷ R
単位はワット(W)。1 W は1秒に 1 J のエネルギーです。交流では、電圧と電流のタイミングのずれによって、実際に使われる電力(有効電力)が V × I より小さくなります。
電力を時間で積み上げた量
1 kWh = 1 kW × 1 時間 = 3.6 MJ
電気料金は電力量(kWh)で決まります。1 W を1秒使うと 1 J です。
電気の量
単位はクーロン(C)。電子1個は約 −1.6 × 10⁻¹⁹ C
1 A の電流は、1秒に 1 C の電荷が流れることです。コンデンサには Q = C × V の電荷がたまります。
電圧 = 電流 × 抵抗
V = I × R 例:1 kΩ に 10 V → 10 mA
3つのうち2つが分かれば、残り1つが決まります。交流では、抵抗の代わりにインピーダンスで同じ関係が成り立ちます。
電流は分かれても合計は同じ。回路を一周すると電圧の合計は0
流れ込む電流の和 = 流れ出る電流の和
電流則:1つの点に流れ込む電流の和と、流れ出る電流の和は等しい。電圧則:回路をぐるりと一周すると、上がった電圧と下がった電圧の合計は0になります。
基準の点から見た、その点の電圧の高さ
基準(ふつうはグラウンド)を 0 V として、各点の高さを表したものです。2点の電位の差が電圧です。
電圧の基準にする点
回路の中で 0 V とみなす基準を「グラウンド」、大地につなぐことを「接地(アース)」と呼びます。オシロのプローブのグラウンドは、多くの場合オシロの電源コードを通して大地につながっています。
向きと大きさが変わらない電圧・電流
電池の電圧が代表例です。実際の直流電源には、わずかなリップルやノイズが乗っています。
向きが周期的に入れかわる電圧・電流
コンセントの電圧は、東日本で 50 Hz、西日本で 60 Hz の正弦波です。100 V は実効値で、ピーク値は約 141 V です。
1秒間にくり返す回数
f = 1 ÷ T(T は周期)
単位はヘルツ(Hz)。1 kHz は1秒に1000回、1 GHz は1秒に10億回くり返します。
1回のくり返しにかかる時間
T = 1 ÷ f 例:50 Hz → 20 ms
オシロでは、同じ形がくり返す間隔を測ると周期が分かり、その逆数が周波数です。
波が1周期の間に進む距離
λ = 光の速さ ÷ f 例:1 GHz → 約 30 cm
空気中では光の速さ(約 3 × 10⁸ m/s)で計算します。ケーブルや基板の中では、それより遅く進むため、波長も短くなります。
1周期の中のどの位置かを角度で表したもの
1周期 = 360°
正弦波が0から上がり始める所を 0° として、山の頂上が 90°、0 を下向きに横切る所が 180° です。
同じ周波数の2つの波のずれを角度で表したもの
位相差 = 時間のずれ ÷ 周期 × 360°
例:1 kHz(周期 1 ms)で 0.25 ms ずれていれば 90° です。周波数が違う波どうしでは、位相差は一定になりません。
1秒あたりに進む位相の角度(ラジアン)
ω = 2π × f
1周期 = 2π ラジアン(360°)なので、周波数に 2π を掛けた値になります。コイルやコンデンサのインピーダンスの式に出てきます。
部品を1本の道につなぐこと。電流は同じ
抵抗の合計 = R1 + R2
どの部品にも同じ電流が流れ、電圧は部品ごとに分かれます。
部品を枝分かれでつなぐこと。電圧は同じ
合成抵抗 = R1 × R2 ÷(R1 + R2)
どの部品にも同じ電圧がかかり、電流は枝ごとに分かれます。合成抵抗は、いちばん小さい抵抗より小さくなります。
直列の抵抗で電圧を分けること
Vout = Vin × R2 ÷(R1 + R2)
計器をつなぐと、計器の入力抵抗が R2 と並列に入り、Vout が下がります(負荷効果)。
電池や発電機が、電流を流そうとして作る電圧
電流を流していないときに端子に出る電圧です。電流を流すと、内部抵抗の分だけ端子の電圧が下がります。
電源や計器の中にある抵抗
端子電圧 = 起電力 − 電流 × 内部抵抗
電池が古くなると内部抵抗が増え、電流を流したときに電圧が大きく下がります。計器の内部抵抗は、測る回路に影響します(負荷効果)。
2点を抵抗ほぼ0でつなぐこと
電源を短絡すると、とても大きな電流が流れ、発熱や故障の原因になります。プローブの先で隣のピンに触れて短絡させる事故に注意します。
2点がつながっていない状態。電流は流れない
電池を開放にしたときの端子電圧が起電力です。
電気を通しやすい物(銅、アルミなど)
電気をほとんど通さない物(ゴム、樹脂、ガラスなど)
ただし、高い電圧をかけると絶縁が破れて電流が流れることがあります(絶縁破壊)。
導体と絶縁体の中間。電気の通りやすさを変えられる
シリコンが代表です。不純物を加えたり電圧をかけたりして、電流の通りやすさを制御できるため、ダイオードやトランジスタ、IC に使われます。
材料そのものの、電流の流れにくさ
R = 抵抗率 × 長さ ÷ 断面積
同じ材料なら、長いほど、細いほど抵抗は大きくなります。銅の抵抗率は約 1.7 × 10⁻⁸ Ω·m です。
電荷が力を受ける空間。電圧の傾き
2枚の板の間に 10 V をかけ、間隔が 1 mm なら、電界は 10 kV/m です。
電流のまわりにできる、磁石の力がはたらく空間
電流が流れる電線のまわりには、電線を囲むように磁界ができます。電流プローブやクランプメータは、この磁界から電流を測ります。
コイルを通る磁界が変わると、電圧が生まれる現象
磁界の変化が速いほど、コイルの巻き数が多いほど、大きな電圧が生まれます。トランスや発電機、電流プローブのしくみです。
抵抗に電流が流れて出る熱
P = I² × R
電流が2倍になると、熱は4倍になります。
プラスとマイナスの向き
電解コンデンサやダイオード、電源は極性を間違えてつなぐと壊れることがあります。
物にたまって動かない電荷
人の体にたまった静電気は数 kV になることがあり、触れた瞬間に流れて IC を壊すことがあります(ESD)。
交流での電流の流れにくさ。抵抗とリアクタンスを合わせたもの
Z = R + jX、大きさ |Z| = √(R² + X²)
単位は Ω。コイルやコンデンサがあると、周波数によって値が変わり、電圧と電流の間に位相のずれが生まれます。
コイルとコンデンサが持つ、交流の流れにくさ
コイル XL = 2πfL、コンデンサ XC = 1 ÷ (2πfC)
コイルは周波数が高いほど、コンデンサは周波数が低いほど流れにくくなります。エネルギーを消費せず、ためては返します。
インピーダンスの逆数。電流の流れやすさ
Y = 1 ÷ Z、単位はジーメンス(S)
並列につないだ部品は、アドミタンスを足し算すると合成できます。
抵抗の逆数。電流の通りやすさ
G = 1 ÷ R、単位は S
電流が電圧より遅れる性質(コイルのように)
理想のコイルでは、電流は電圧より 90° 遅れます。
電流が電圧より進む性質(コンデンサのように)
理想のコンデンサでは、電流は電圧より 90° 進みます。
コイルとコンデンサのリアクタンスが打ち消し合う周波数で、応答が大きくなる現象
共振周波数 f₀ = 1 ÷ (2π√(LC))
直列共振ではインピーダンスが最小に、並列共振では最大になります。意図しない配線の L と C で共振すると、リンギングの原因になります。
共振の鋭さ
Q = 共振周波数 ÷ −3 dB の帯域幅
Q が高いほど、共振の山が細く高くなります。損失(抵抗)が小さいほど Q は高くなります。
実際に消費される電力
P = V × I × cosθ(正弦波)
θ は電圧と電流の位相差です。電力計が表示する「W」はこの値です。
コイルやコンデンサとの間を行き来するだけの電力
Q = V × I × sinθ(正弦波)
消費はされませんが、電線には電流が流れるため、損失や設備の容量に影響します。
電圧 × 電流(実効値どうしの積)
S = V × I = √(P² + Q²)(正弦波)
電源や変圧器の容量は VA で表します。
有効電力 ÷ 皮相電力
正弦波なら 力率 = cosθ
1 に近いほど、流れた電流がむだなく使われています。ひずんだ電流が流れると、位相差がなくても力率は 1 より小さくなります。
位相が 120° ずつずれた3つの交流
工場の動力や大きな機器の電源に使われます。3本の線で効率よく電力を送れます。
三相の2本の線の間の電圧
Y 結線では 線間電圧 = 相電圧 × √3
三相の1本の線と中性点の間の電圧
例:線間 200 V の Y 結線 → 相電圧 約 115 V
基本の周波数の整数倍の成分
第 n 高調波 = 基本波の周波数 × n
ひずんだ波形は、基本波と高調波の足し合わせで表せます。例:50 Hz の第3高調波は 150 Hz。理想の方形波(デューティ比 50%)は奇数倍の高調波だけを含みます。
高調波の合計が、基本波に対してどれだけあるか
THD = √(V₂² + V₃² + …) ÷ V₁
V₁ は基本波、V₂、V₃ … は各高調波の実効値です。% や dB で表します。
RC・RL 回路の応答の速さ。τ の時間で最終値の約 63% に達する
τ = R × C、τ = L ÷ R
3τ で約 95%、5τ で約 99% に達します。
電圧を急に変えたあと、落ち着くまでの変化
スイッチを入れた直後や、電源を入れた瞬間などに起きます。オシロのシングル取り込みでとらえます。
フィルタの出力が −3 dB(電力が半分)になる周波数
RC フィルタ:fc = 1 ÷ (2πRC)
−3 dB は、電圧で約 70.7%、電力で約 50% です。
周波数ごとの、出力の大きさ(ゲイン)と位相の変わり方
アンプやフィルタ、オシロ自身の帯域も、周波数特性で表します。
周波数特性を、ゲイン(dB)と位相の2つのグラフで描いた図
横軸は周波数の対数です。制御ループの安定性(位相余裕・ゲイン余裕)を読むのに使います。FRA で測ります。
位相が −180° になる周波数で、ループのゲインが 0 dB よりどれだけ低いか
電源などの制御ループが発振しないかの目安です。大きいほど安定です。
ループのゲインが 0 dB になる周波数で、位相が −180° までどれだけ余っているか
目安:45° 以上(60° 前後が多い)
小さいと、負荷が急に変わったときにリンギングが大きくなり、0 になると発振します。
入力に対する出力の比を、周波数の式で表したもの
周波数特性は、伝達関数の大きさ(ゲイン)と角度(位相)を周波数ごとに描いたものです。
決まった抵抗値を持つ部品
電流を制限したり、電圧を分けたりするのに使います。カラーコードや数字で値を表します。
電荷をためる部品。直流は通さず、高い周波数ほど通しやすい
Q = C × V、XC = 1 ÷ (2πfC)
単位はファラド(F)。実際の部品は µF、nF、pF の大きさです。
電流の変化をさまたげる部品。高い周波数ほど通しにくい
V = L × 電流の変化の速さ、XL = 2πfL
単位はヘンリー(H)。電流を急に切ると、大きな電圧が出ます。
2つのコイルで、交流の電圧を変える部品
V₂ ÷ V₁ = N₂ ÷ N₁(巻き数の比)
入力と出力を電気的に絶縁できます。直流は変換できません。
電流を一方向にだけ流す部品
シリコンの順方向電圧:約 0.6〜0.7 V
交流を直流に変える整流や、逆向きの電圧から回路を守るのに使います。
電流を流すと光るダイオード
色によって順方向電圧が違います(赤で約 2 V、青や白で約 3 V)。抵抗で電流を制限して使います。
逆向きの電圧が、決まった値で止まるダイオード
簡単な定電圧回路や、過電圧の保護に使います。
小さなベース電流で、大きなコレクタ電流を制御する部品
Ic ≈ hFE × Ib
増幅やスイッチに使います。hFE は電流増幅率で、数十〜数百です。
ゲートの電圧で、ドレインとソースの間の電流を制御する部品
ゲートには直流の電流がほとんど流れません。スイッチング電源やモータの駆動に使われます。
2つの入力の差を、とても大きく増幅するIC
非反転増幅のゲイン = 1 + Rf ÷ Rg
そのままでは使わず、抵抗などで帰還をかけて、決まったゲインのアンプやフィルタにします。
2つの電圧を比べ、どちらが大きいかで High か Low を出すIC
信号を大きくする回路
大きくできる周波数の範囲(帯域)と、加わるノイズやひずみが性能を決めます。
出力 ÷ 入力
電圧ゲイン(dB) = 20 log(Vout ÷ Vin)
電力のゲインは 10 log(Pout ÷ Pin) です。入出力のインピーダンスが同じなら、電圧で計っても電力で計っても同じ dB になります。
出力の一部を入力に戻すこと
差し引くように戻す「負帰還」は、ゲインを下げる代わりに、ゲインの安定やひずみの低減、帯域の拡大が得られます。強めるように戻す「正帰還」は発振の原因になります。
必要な周波数を通し、不要な周波数を減らす回路
カットオフ周波数より低い周波数を通すフィルタ
オシロの帯域制限や、ADコンバータの前のエイリアシング防止に使います。
カットオフ周波数より高い周波数を通すフィルタ
オシロの AC カップリングは、直流を切るハイパスフィルタです。
ある範囲の周波数だけを通すフィルタ
スペアナの RBW フィルタは、バンドパスフィルタの一種です。
ある狭い範囲の周波数だけを減らすフィルタ
電源の 50 Hz・60 Hz のノイズだけを取り除くときなどに使います。
決まった周波数の信号を、自分で作り続ける回路
水晶の振動を使って、とても正確な周波数を作る部品
ずれは ppm で表す(例:±20 ppm)
10 MHz で ±20 ppm なら、±200 Hz のずれです。温度を一定に保つ OCXO はさらに安定です。
基準の信号に位相をそろえて、別の周波数の正確な信号を作る回路
スペアナや信号発生器の中で、正確な周波数を作るのに使われます。PLL の性能は位相雑音に表れます。
2つの信号を掛け合わせて、和と差の周波数を作る回路
出力 = f₁ + f₂ と |f₁ − f₂|
スペアナや無線機で、周波数を変換するのに使います。
アナログの電圧を、デジタルの数値に変える回路
1秒間に何回変換するか(サンプリング速度)と、何段に分けるか(ビット数)が性能です。オシロの中心部品です。
デジタルの数値を、アナログの電圧に変える回路
任意波形発生器の中心部品です。
余った電圧を熱にして捨て、一定の電圧を出す電源回路
熱になる電力 = (Vin − Vout) × I
ノイズが小さいのが長所、入出力の電圧差が大きいと効率が悪く発熱するのが短所です。
スイッチを高速に入り切りして、電圧を変える電源
効率が高く小型ですが、スイッチングの周波数とその高調波のノイズが出ます。
直流の電圧を、別の直流の電圧に変える回路
降圧(理想):Vout = Vin × デューティ比
直流から交流を作る回路
モータの速度制御や太陽光発電に使います。PWM で作るため、出力にスイッチングの成分が含まれます。
直流に残った、小さな周期的な揺れ
オシロで見るときは、AC カップリングや帯域制限(20 MHz)を使い、短いグラウンドで測ります。
ICの電源端子の近くに置き、電源のノイズや急な電流の変化を吸収するコンデンサ
配線や部品の間に、意図せずできてしまう容量
高い周波数ほど、この容量を通って信号がもれたり、波形がなまったりします。
配線やリード線が持つ、意図しないインダクタンス
目安:線 1 mm あたり 約 1 nH
速いエッジでは、わずかなインダクタンスでもリンギングや電圧の跳ね上がりが出ます。プローブのグラウンドリードもその一つです。
コンデンサの中にある、直列の抵抗分
ESR が大きいと、リップル電流で発熱し、電源のリップル電圧も大きくなります。
何もつながっていないとき、信号を High に保つ抵抗
反対に Low に保つものをプルダウン抵抗と呼びます。I2C の信号線にも使われます。
2本の信号線の差を、信号として使う方式
両方の線に同じように乗ったノイズは、差を取ると消えます。USB や LVDS などの高速信号に使われます。
1本の信号線とグラウンドの間の電圧を、信号として使う方式
線路の端に特性インピーダンスと同じ抵抗を置き、反射を止めること
50 Ω の同軸ケーブルなら、端を 50 Ω で終端します。終端しないと反射でリンギングが出ます。
決まった以上の電流で切れて、回路を守る部品
テスターの電流レンジにも入っています。電圧を測るつもりで電流端子につなぐと切れます。
電磁石などで、別の回路のスイッチを入り切りする部品
パルスの幅を変えて、平均の電圧や電力を調整する方式
平均電圧 = High の電圧 × デューティ比
モータやLEDの明るさの制御、スイッチング電源に使われます。
測りたい信号以外の、不要な揺れ
回路の中から自然に出るもの(熱雑音など)と、外から入るもの(電源やスイッチングのノイズなど)があります。
抵抗の中の電子の熱による動きで出るノイズ
室温で −174 dBm/Hz、1 kΩ で 約 4 nV/√Hz
電力は 温度 × 帯域幅 に比例し、どの周波数でも同じ強さです。スペアナのノイズフロアの下限を決める基準です。
どの周波数でも同じ強さで含まれるノイズ
熱雑音はホワイトノイズです。測る帯域幅を 1/10 にすると、ノイズの電力も 1/10(−10 dB)になります。
周波数が低いほど大きくなるノイズ
電力の密度が 周波数 に反比例
半導体で見られ、低い周波数の精密な測定や、発振器の位相雑音に影響します。
信号とノイズの大きさの比
SNR(dB) = 10 log(信号の電力 ÷ ノイズの電力)
大きいほど、きれいに測れます。
アンプなどを通ると、S/N比が何 dB 悪くなるか
NF = 入力の SNR − 出力の SNR(dB)
小さいほど良いアンプです。スペアナのプリアンプを入れると、スペアナ全体のノイズ指数が良くなり、ノイズフロアが下がります。
隣の配線の信号が、もれて乗ってしまうこと
配線どうしの寄生容量や相互インダクタンスを通してもれます。エッジが速いほど大きくなります。
機器が出す、まわりの妨げになる不要な電磁波やノイズ
規格で上限が決められていて、EMIレシーバやスペアナで測ります。
ノイズを出しすぎず、まわりのノイズにも負けないこと
出すノイズ(エミッション)と、ノイズへの強さ(イミュニティ)の両方を含みます。
たまった静電気が、一気に流れること
IC を壊すことがあります。リストストラップやアースで、静電気を逃がしてから作業します。
2本の線に同じ向きで乗るノイズ
線とグラウンド(大地)の間を通って流れます。差動で受けると打ち消せます。
2本の線の間に、信号と同じ経路で乗るノイズ
信号と区別しにくく、フィルタで取り除きます。
グラウンドが2か所以上でつながって輪になり、そこにノイズ電流が流れること
オシロと被測定物が別々に接地されていると起きやすく、電源周波数のノイズが波形に乗ります。
導体で覆って、外からのノイズを防ぐこと
同軸ケーブルの外側の網や、金属のケースがシールドです。
エッジのタイミングの、本来の位置からの小さな揺れ
高速の通信やクロックでは、ジッタがビットの誤りの原因になります。周波数の世界で見たものが位相雑音です。
本来は同時に届くはずの2つの信号の、到着時間のずれ
配線の長さの違いなどで生まれます。オシロでは、プローブの違いによるずれをデスキューでそろえます。
一瞬だけ出る、細くて不要なパルス
まれに起きるグリッチをとらえるには、グリッチトリガや、波形更新速度の速いオシロが役に立ちます。
エッジのあとに出る、だんだん小さくなる振動
配線の寄生インダクタンスと容量の共振や、反射で起きます。長いグラウンドリードで測ると、プローブが原因のリンギングが出ます。
エッジのあと、最終値を一瞬こえること
オーバーシュート(%) = こえた量 ÷ 振幅 × 100
立ち下がりのあと、最終値より下に行き過ぎること
変化のあと、決まった誤差の範囲に落ち着くまでの時間
例:最終値の ±1% に入って、そのまま出なくなるまでの時間。
パルスの、振幅の 50% の高さでの幅
1周期のうち、High の時間の割合
デューティ比 = High の時間 ÷ 周期
デジタル回路の動作のタイミングをそろえる、くり返しのパルス
デジタル信号で High・Low とみなす電圧の範囲
3.3 V や 1.8 V など、使う IC の種類で決まります。High とも Low とも決まらない中間の範囲もあります。
High と Low を分ける境目の電圧
ロジックアナライザや MSO のデジタルチャンネルは、しきい値と比べて 0 と 1 を決めます。
高速のデジタル信号を、1ビットの長さごとに重ねて描いた図
目の形の開き具合で、ノイズやジッタの大きさ、信号の品質をまとめて見られます。
情報を送るため、搬送波の振幅・周波数・位相を変えること
情報を乗せて運ぶ、もとになる高い周波数の信号
搬送波の振幅を、情報に合わせて変える変調
搬送波の周波数を、情報に合わせて変える変調
変調によって、搬送波の両側にできる成分
AM:搬送波 fc の両側、fc ± 変調の周波数
信号を、位相が 90° ずれた2つの成分(I と Q)で表す方法
I と Q の2つの値で、信号の振幅と位相を同時に表せます。デジタル変調の解析の基本です。
振幅と位相の両方を変えて、1回に多くのビットを送る変調
16QAM は1回に 4 ビット(2⁴ = 16)
デジタル変調の信号の点が、理想の点からどれだけずれているか
% や dB で表します。小さいほど品質の良い信号です。ベクトル信号アナライザで測ります。
信号の電力の大部分(例:99%)が入る周波数の幅
自分のチャネルの電力に対する、隣のチャネルにもれた電力の比
データを1本(または差動の1対)の線で、ビットを順番に送る方式
I2C、SPI、UART、CAN、USB などがあります。オシロのシリアルデコードで中身を読めます。
配線の長さが波長に対して無視できないとき、配線を「線路」として扱う考え方
目安:配線の長さ > 波長の 1/10
線路として扱うと、特性インピーダンスや反射を考える必要があります。
伝送線路を進む波の、電圧と電流の比
線の太さや間隔、まわりの材料で決まり、長さには関係しません。計測器の同軸ケーブルは 50 Ω、テレビ用は 75 Ω が標準です。
中心の導体を、外側の導体(シールド)で包んだケーブル
伝わる遅れ:約 5 ns/m(一般的なケーブル)
線路と負荷のインピーダンスをそろえて、反射をなくすこと
インピーダンスが変わる所で、進んできた波の一部がはね返ること
はね返った波 ÷ 進んできた波
Γ = (ZL − Z₀) ÷ (ZL + Z₀)
整合していれば 0、開放なら +1、短絡なら −1 です。
反射の大きさを表す数。1 が理想
VSWR = (1 + |Γ|) ÷ (1 − |Γ|)
例:|Γ| = 0.2 なら VSWR = 1.5。
反射した波が、進んできた波より何 dB 小さいか。大きいほど良い
RL = −20 log|Γ| 例:|Γ| = 0.1 → 20 dB
部品やケーブルを入れたことで、信号が何 dB 減ったか
部品に入れた波と、出てくる波の比
S11 = 入口での反射、S21 = 通り抜け
ネットワークアナライザで、大きさと位相を周波数ごとに測ります。
周波数が高いほど、電流が導体の表面だけを流れるようになる現象
銅の表皮深さ:約 66 µm ÷ √(周波数 MHz)
電流の通り道が細くなるので、高い周波数ほど抵抗が増えます。
進む波と反射した波が重なり、場所によって大きさが決まった波
信号が線路を伝わるのにかかる時間
一般的な同軸ケーブル:約 5 ns/m
周波数ごとの、信号の遅れの時間
群遅延 = −(位相の変化) ÷ (角周波数の変化)
周波数によって群遅延が違うと、パルスの形がくずれます。
2つの経路の間で、信号がどれだけもれずに分かれているか(dB)
入力を大きくしたとき、出力が比例の関係より 1 dB 小さくなる点
アンプやミキサが、どこまで大きな信号をひずまずに扱えるかの目安です。
3次ひずみの直線と、もとの信号の直線が交わる仮想の電力。高いほどひずみに強い
入力が 1 dB 増えると、3次の相互変調ひずみは 3 dB 増えます。この傾きの違いから求めた交点です。
2つの信号が回路を通り、2f₁ − f₂ などの新しい周波数ができること
2f₁ − f₂ と 2f₂ − f₁ は、もとの2つの信号のすぐ近くに出るので、フィルタで取り除けません。
必要な信号以外に出る、不要な周波数の成分
スペアナ自身が作るスプリアスもあり、本物の信号と見分ける必要があります。
ミキサで周波数を変換するために、機器の中で作る信号
スペアナでは、LO の周波数を動かすことで、見る周波数を動かしています。LO の位相雑音は、スペアナの位相雑音になります。
周波数変換で作る、処理しやすい途中の周波数
受けた信号を LO と混ぜて、決まった中間周波数に変えてから処理する方式
掃引式スペアナの基本のしくみです。中間周波数のフィルタの幅が RBW になります。
ヘテロダインで、本来の信号と同じ中間周波数になってしまう、別の周波数
LO をはさんで反対側、本来の信号から 2 × IF 離れた所
フィルタで取り除かないと、ない信号が見えてしまいます。
2つの大きさの比を、対数(10 の何乗か)で表す単位。電力が10倍なら 10 dB
電力比 10 log(P₂ ÷ P₁)、電圧比 20 log(V₂ ÷ V₁)
+3 dB で電力は約2倍、+10 dB で10倍、+20 dB で100倍。電圧では +20 dB で10倍です。とても大きな差を小さな数で扱えます。
1 mW を 0 dB とした電力
dBm = 10 log(P ÷ 1 mW)
0 dBm = 1 mW、−30 dBm = 1 µW、−60 dBm = 1 nW、−90 dBm = 1 pW。50 Ω では 0 dBm = 約 0.224 V(実効値)です。スペアナの縦軸の標準の単位です。
1 V(実効値)を 0 dB とした電圧
dBV = 20 log(V ÷ 1 V) 例:0.1 V → −20 dBV
FFT アナライザやオーディオで使います。
基準の信号(キャリア)を 0 dB として、それより何 dB 小さいか
例:−40 dBc = キャリアの 1/10000 の電力
高調波やスプリアス、位相雑音の大きさを表すのに使います。
1 Hz の幅あたりの電力
幅 B での電力 = dBm/Hz + 10 log(B ÷ 1 Hz)
例:−150 dBm/Hz のノイズを RBW 1 kHz で測ると −120 dBm(1 fW)。ノイズの大きさを、RBW に関係なく比べられます。
大きな数・小さな数を短く書くための記号
G=10⁹ M=10⁶ k=10³ m=10⁻³ µ=10⁻⁶ n=10⁻⁹ p=10⁻¹² f=10⁻¹⁵
例:2.5 GS/s = 2.5 × 10⁹ S/s、1 ns = 10⁻⁹ s。k は小文字、M と G は大文字です。
10 を何乗すればその数になるか
log 10 = 1、log 100 = 2、log 1000 = 3
dB の計算に使います。2つの数の掛け算は、対数では足し算になります。
100万分の1
1 ppm = 0.0001% 例:10 MHz の 1 ppm = 10 Hz
発振器の周波数のずれや、部品の温度係数を表すのに使います。
同じ抵抗で同じ熱を出す、直流の電圧
正弦波:実効値 = ピーク値 ÷ √2 ≈ 0.707 × ピーク
コンセントの 100 V は実効値で、ピーク値は約 141 V です。2乗して平均し、平方根をとって求めます。
波形を整流して(マイナスを折り返して)平均した値
正弦波:平均値 = 2 ÷ π × ピーク ≈ 0.637 × ピーク
整流しないでそのまま平均すると、正弦波は 0 になります。テスターや換算で「平均値」と言うときは、ふつう整流した平均です。
ピーク値 ÷ 実効値。波形のとがり具合
正弦波 √2 ≈ 1.41、方形波 1、三角波 √3 ≈ 1.73
テスターの仕様の「波高率 3 まで」は、ピークが実効値の3倍までの波形なら、実効値を正しく測れるという意味です。
実効値 ÷ 平均値
正弦波:約 1.11
平均値応答のテスターは、平均値をこの 1.11 倍して実効値として表示します。
どんな波形でも、実効値の定義どおりに計算して表示する方式
インバータやスイッチング電源のひずんだ波形を測るときに必要です。帯域や波高率の上限は仕様で確認します。
平均値を測り、正弦波の実効値になるよう 1.11 倍して表示する方式
正弦波以外では誤差が出ます。例:方形波では約 11% 大きく表示されます。
波形の平均の高さ。交流に乗った直流の分
オシロの AC カップリングは、この直流成分を切って交流の部分だけを見せます。
表示値が、本当の値からどれだけずれうるかの範囲
例:±(0.5% rdg + 2 dgt)
1.000 V 表示(1 dgt = 1 mV)なら、0.5% × 1.000 V + 2 mV = ±7 mV。本当の値は 0.993〜1.007 V の範囲にあると考えます。
rdg = 表示値に対する割合、dgt = 最下位の桁の何個分
dgt は count と書かれることもあります。dgt の大きさはレンジで変わります。
測った値 − 本当の値
誤差 ÷ 本当の値 を相対誤差と呼び、% で表します。
測った値のまわりで、本当の値がありそうな範囲
本当の値は誰にも分からないので、ばらつきや計器の確度などから、範囲として見積もります。
基準と比べて、計器の表示のずれを確かめること
ずれを確かめて記録するのが校正、ずれを直すのが調整です。決まった間隔(例:1年)で行います。ネットアナの「校正(キャリブレーション)」は意味が違い、測る前に、ケーブルや治具の影響を測って差し引く作業を指します。
校正の基準が、国の標準までつながっていること
見分けられる、いちばん小さな変化
テスターなら表示の最下位の桁、オシロなら1段の大きさです。分解能が細かくても、確度が良いとは限りません。
表示できる桁の数。½桁は 0 か 1 しか出ない先頭の桁
4½桁 = 最大 19999
表示できる最大の数の目安
例:6000 カウント → 5999 まで表示
6000 カウントのテスターの 6 V レンジは 5.999 V まで、分解能 1 mV です。
同じ物を同じ条件で何度も測ったときの、ばらつきの小ささ
ばらつきが小さいことを「精度が高い」と言うことがあります。ばらつきが小さくても、全体がずれていれば確度は悪くなります。
入力と表示の関係が、どれだけまっすぐな比例になっているか
入力が 0 のときに出る、表示のずれ
入力の大きさに関係なく、一定の量だけずれます。確度の dgt の部分に近い考え方です。
入力に比例して大きくなる、表示のずれ
確度の % rdg の部分に近い考え方です。
温度が 1 ℃ 変わったときの、値の変わり方
例:100 ppm/℃ の抵抗は、10 ℃ で 0.1% 変わる
時間がたつにつれて、ゆっくり値がずれていくこと
電源を入れてから、仕様どおりの確度になるまで待つ時間
計測器の中の温度が落ち着くまで、表示がドリフトします。仕様には「30分のウォームアップ後」などと書かれています。
計器が自動で、入力に合ったレンジに切り替える機能
便利ですが、切り替えに時間がかかります。値が変わり続ける信号では、レンジを固定する方が読みやすいことがあります。
計器の入力端子の間にある抵抗。高いほど回路に影響しない
テスターの電圧レンジ:約 10 MΩ、オシロ:1 MΩ(または 50 Ω)
表示値は 本当の値 × 入力抵抗 ÷ (回路の抵抗 + 入力抵抗) になります。
計器やプローブの入力にある容量。周波数が高いほど回路に影響する
10 pF のインピーダンス:100 MHz で 約 160 Ω
1 MΩ の入力抵抗も、高い周波数では入力容量のインピーダンスの方がずっと小さくなり、こちらが負荷になります。
計器をつなぐことで回路が変わり、値が本当の値からずれること
例:1 MΩ + 1 MΩ の分圧を 10 MΩ のテスターで → 約 5% 低く表示
電圧計は入力抵抗が高いほど、電流計は内部抵抗が低いほど、影響が小さくなります。
電流を流す線と、電圧を測る線を分けて、リード線の抵抗の影響をなくす方法
1 Ω 以下の小さな抵抗を正確に測るときに使います。
測る場所に入りうる過電圧の大きさで分けた、安全の区分
CAT II = コンセントの先、CAT III = 分電盤・設備、CAT IV = 引き込み線
数字が大きいほど、雷などの大きなサージが入りうる場所です。計器とプローブの両方が、測る場所のカテゴリと電圧に合っている必要があります。
ばらつきの大きさ
正規分布では、測った値の約 68% が平均 ±1σ、約 95% が ±2σ に入ります。オシロの自動測定の統計にも出てきます。
意味のある桁の数
1.20 V は3桁、1.2 V は2桁です。確度より細かい桁は、表示されていても意味を持ちません。
正弦波の振幅が −3 dB(約 70.7%)に下がる周波数
帯域ちょうどの正弦波は、振幅が約 70.7% に表示される
帯域が足りないと、波形の角が丸くなり、立ち上がりが本当より遅く見えます。パルスやデジタル信号では、くり返しの周波数ではなく、立ち上がり時間で必要な帯域が決まります。
振幅の 10% から 90% まで上がるのにかかる時間
オシロの立ち上がり時間 ≈ 0.35 ÷ 帯域 例:1 GHz → 約 350 ps
表示される立ち上がり時間 ≈ √(信号の立ち上がり² + オシロの立ち上がり²)。オシロの方が信号の 1/3 以下なら、誤差は約5%以下です。
立ち上がりにオーバーシュートが出ない、なだらかな周波数特性
立ち上がり時間 ≈ 0.34〜0.35 ÷ 帯域
帯域が低めのオシロに多い特性です。帯域の高いオシロは、帯域の上で急に下がる特性(フラット応答)が多く、立ち上がり時間は約 0.4〜0.45 ÷ 帯域です。
1秒間に何個の点を拾うか
点の間隔 = 1 ÷ サンプリング速度 例:2.5 GS/s → 0.4 ns
目安は帯域の 2.5 倍以上。チャンネルを増やすと下がる機種や、メモリ長で下がる場合があります。
サンプリング速度の半分。これより高い周波数は正しく記録できない
ナイキスト周波数 = サンプリング速度 ÷ 2
点の拾い方が粗いと、本当より低い周波数の波に見えること
見える周波数 = |信号の周波数 − サンプリング速度 の整数倍| の最小値
例:サンプリング速度 1 GS/s で 990 MHz の正弦波を拾うと、10 MHz の波に見えます。
1回の取り込みで記録できる点の数
取り込める時間 = メモリ長 ÷ サンプリング速度
例:10M pts を 1 GS/s で使うと 10 ms。長い時間を取り込むと、メモリ長が足りない分だけサンプリング速度が下がります。
縦方向を何段に分けて記録するか
8 bit = 256 段、12 bit = 4096 段
1段 = 縦の画面の大きさ ÷ 段数。100 mV/div、縦 8 div の 8 bit なら、800 mV ÷ 256 ≈ 3.1 mV。
ノイズやひずみを含めて、実際に何ビット分の細かさがあるか
ENOB = (SINAD − 1.76) ÷ 6.02
12 bit のオシロでも、ENOB は 8〜9 bit 程度のことがあります。帯域や周波数で変わります。
縦の1目盛りあたりの電圧
信号が縦いっぱいに映るように合わせると、ビット数を無駄なく使えます。
横の1目盛りあたりの時間
画面の目盛りの1マス
多くのオシロは横 10 div、縦 8 div です(縦 10 div の機種もあります)。
1秒間に何回、波形を取り込んで画面を描き直せるか
見ている時間の割合 = 取り込み時間 × 更新速度
例:取り込み 10 µs、更新 1万回/秒 → 1秒のうち 0.1 秒(10%)だけ見ている。
波形を描き始める合図。条件をそろえて、波形を止めて見せる
毎回同じ条件(例:電圧が上向きに 1 V をこえた瞬間)で取り込むので、くり返す波形が同じ位置に重なり、止まって見えます。
電圧が決めたレベルを、上向き(または下向き)に横切った瞬間にトリガする
トリガの条件にする電圧の高さ
トリガより前の波形も記録して見ること
異常が起きる前に何があったかを確かめられます。トリガの位置を画面の左右に動かして調整します。
オート=トリガがなくても描く、ノーマル=トリガのときだけ描く、シングル=1回で止まる
信号の様子が分からないときはオート、まれな現象を待つときはノーマルかシングルを使います。
トリガのあと、次のトリガを受け付けない時間
バーストのような複雑な波形で、毎回同じ所からトリガさせ、表示を安定させるのに使います。
決めた幅より短い(または長い)パルスが来たときにトリガする
メモリを区切り、トリガのたびに必要な所だけを記録する方式
まばらに起きる現象を、間の何もない時間を記録せずに、たくさん残せます。
何回もの取り込みを点ごとに平均して、ノイズを減らす
ランダムなノイズ ≈ 1 ÷ √(回数)
くり返す波形と、安定したトリガが前提です。1回しか起きない現象には使えません。
点を間引くとき、区間の最大と最小を残す取り込み方
サンプリング速度が下がる長い時間軸でも、細いパルスを見逃しにくくなります。
点を間引くとき、区間を平均して、ノイズを減らし縦の細かさを上げる取り込み方
平均する分、帯域は下がります。1回の取り込みでも効く点がアベレージングと違います。
点と点の間を、計算でつないで描くこと
sin(x)/x 補間は、サンプリング速度が帯域に対して足りていれば、点の間をなめらかにつなぎ、本来の形に近づけます。
DC = そのまま入れる、AC = 直流分をコンデンサで切って入れる
大きな直流に乗った小さなリップルを見るときは AC カップリングが便利です。ただし低い周波数(数 Hz 以下)も小さくなります。
1 MΩ = プローブ用、50 Ω = 50 Ω のケーブルで高周波を入れる用
50 Ω 入力は、50 Ω の線路を正しく終端して反射をなくせますが、入れられる電圧が小さく(例:5 Vrms 以下)、回路の負荷になります。
アナログのチャンネルに、ロジックのチャンネルを足したオシロ
マイコンの制御信号(デジタル)と、アナログの波形を同じ時間軸で見比べられます。
チャンネル同士の足し算・引き算・掛け算や、FFT などを計算して表示する機能
2本のプローブの差(CH1 − CH2)で、差動の電圧を見ることもできます。ただし差動プローブより、同相の電圧を消す力は弱くなります。
周波数、振幅、立ち上がり時間などを、自動で数値にする機能
取り込んだ点から計算するので、サンプリング速度やメモリ長、帯域の影響を受けます。
画面に線を出して、2点の時間差や電圧差を読む機能
横軸も電圧にして、2つの信号の関係を描く表示
同じ周波数の2つの正弦波なら、位相差によって線や楕円になります(振幅が同じで 90° ずれていれば円。リサジュー図形)。
前の波形を消さずに重ねて描き、よく通る所を明るく見せる表示
I2C や SPI の波形を、データの中身に読み替えて表示する機能
測る点の信号を、計測器の入力まで運ぶもの
プローブも回路の一部になり、帯域や負荷(入力抵抗・入力容量)を持ちます。オシロの性能は、プローブを含めて考えます。
入力を 1/10 にして、入力抵抗を約 10 MΩ に上げる標準のプローブ
先端の中に 9 MΩ の抵抗があり、オシロの 1 MΩ と合わせて 10 MΩ になります。入力容量も 1:1 より小さく(10 pF 前後)なります。
減衰なしで小さな信号を見やすいが、帯域が低く、負荷が大きいプローブ
入力抵抗はオシロと同じ 1 MΩ、入力容量はケーブルを含めて数十 pF 以上になり、帯域は数 MHz〜数十 MHz 程度です。
プローブが信号を何分の1にしてオシロに入れるか
オシロ側でプローブの減衰比を正しく設定しないと、表示の電圧が10倍ずれます。
プローブ先端とオシロ側の、抵抗×容量(時定数)をそろえる調整。方形波の角がまっすぐになるように回す
合っていないと、角がとがったり(補正しすぎ)、丸くなったり(補正不足)して、振幅や立ち上がりを正しく測れません。オシロの補正用の方形波で調整します。
先端にアンプを持ち、入力容量がとても小さい高帯域のプローブ
入力容量の例:1 pF 以下
高速の信号を、回路への影響を小さく測れます。入れられる電圧の範囲は小さく、壊れやすいので注意します。
2点の間の電圧を、グラウンドに関係なく測るプローブ
インバータのハイサイドなど、グラウンドから浮いた所の電圧を安全に測れます。
電線をはさんで、電流を電圧に変えてオシロで見るプローブ
回路を切らずに電流の波形を見られます。直流も測れるもの(ホール素子を使う)と、交流だけのものがあります。
大きな減衰比(100:1、1000:1 など)で、高い電圧を測るプローブ
プローブのグラウンドをつなぐ線。長いとリンギングが出る
グラウンドリードのインダクタンスとプローブの容量が共振し、本当はないリンギングが見えます。速い信号は、ばねの短いグラウンドで測ります。
プローブをつなぐことで、回路の波形が変わってしまうこと
入力容量 10 pF は、100 MHz で 約 160 Ω の負荷
低い周波数では入力抵抗、高い周波数では入力容量が主な負荷になります。
両方の線に同じく乗った電圧を、どれだけ消せるか(dB)
差動プローブや差動アンプの性能です。周波数が高いほど小さくなるので、測る周波数での値を確認します。
プローブやケーブルによる信号の遅れの違いをそろえる調整
電圧プローブと電流プローブで電力を計算するときなど、時間のずれがあると結果が大きく変わります。
横軸の左端と右端の周波数
スパン = 終了 − 開始
周波数を切り分けるフィルタの幅
RBW を 1/10 → ノイズフロア −10 dB、掃引時間は約 100 倍
同じ大きさの2つの信号は、間隔が RBW くらいあれば分かれて見えます。RBW を狭くすると、近い信号を分けられ、ノイズフロアも下がりますが、掃引に時間がかかります。
検波したあとの表示をなめらかにするフィルタの幅
VBW を狭くすると、ノイズのギザギザが小さくなり、ノイズに近い小さな信号が見やすくなります。RBW と違い、ノイズフロアの平均の高さはほとんど変わりません。
掃引式スペアナが、スパンの端から端まで見るのにかかる時間
掃引時間 ≈ 2〜3 × スパン ÷ RBW²
例:スパン 100 MHz、RBW 10 kHz なら、約 2〜3 秒。RBW を狭くするほど、急に長くなります。
見る周波数を少しずつ動かしながら、順番に測るスペアナ
広い周波数を、低いノイズフロアで見られます。いま見ていない周波数で一瞬だけ出た信号は、見逃します。
信号がなくても画面に出るノイズの高さ。これより小さい信号は埋もれる
ノイズフロア ≈ DANL(1 Hz あたり)+ 10 log(RBW ÷ 1 Hz)
例:DANL −150 dBm/Hz、RBW 1 kHz なら −120 dBm(1 fW)。仕様では 1 Hz あたりに換算した値で書かれることが多いです。
同じ画面で測れる、いちばん大きい信号と小さい信号の差(dB)
例:0 dBm と −100 dBm が同時に見えれば 100 dB
下はノイズフロア、上はスペアナ自身のひずみや入力の限界で決まります。100 dB は電力で 100億倍の差です。ネットアナでは、通り抜けがどこまで深く落ちるかを測れる幅を表し、IFBW を狭くすると広がります(ネットアナ学習ツール 9章)。
周波数のわずかな揺れで、信号のピークのすそが広がって見えるもの
単位 dBc/Hz、例:−100 dBc/Hz(10 kHz 離れた所)
スペアナ自身の LO の位相雑音もすそに出るので、大きな信号のすぐ横の小さな信号が埋もれます。RBW 1 kHz で見ると、−100 dBc/Hz のすそは約 −70 dBc に見えます。
画面のいちばん上の目盛りの値(dBm)
入ってくる最大の信号に合わせて設定します。多くのスペアナでは、リファレンスレベルを変えると、アッテネータも自動で切り替わります。
入口で信号を決まった dB だけ小さくする部品
大きな信号で中のミキサがひずまないように入れます。代わりに、入れた dB と同じだけノイズフロアが上がって見えます。
入口で信号を大きくするアンプ。ノイズフロアを下げられる
小さな信号を探すときに入れます。大きな信号が入るとひずみやすくなるので、信号の大きさに注意します。
1つの表示点に入るデータから、何を表示するか(ピーク・サンプル・RMS・平均)
ピークは信号を見逃さず、RMS(電力の平均)はノイズや変調信号の電力を正しく測るのに向いています。
掃引のたびの結果を、どう残して描くか
マックスホールドは、掃引ごとの最大値を残し続けます。ときどき出る信号を、何回も掃引して積み重ねて探せます。
波形の上の1点の周波数とレベルを読む機能
2つのマーカの差(デルタマーカ)で、周波数の差やレベルの差(dBc)を読めます。
その周波数のノイズを、1 Hz あたり(dBm/Hz)に換算して読む機能
リアルタイムスペアナが、すき間なく計算できる周波数の幅
スパンがこの幅の中なら、一瞬の信号も見逃しません。幅は機種によって大きく違います。これより広いスパンでは、周波数を切り替えて測るのですき間ができます。
一瞬だけ出る信号を、1回でとらえられる確率
リアルタイムスペアナは、決まった長さ以上の信号なら 100% とらえられます。仕様では「POI 100% の最短信号時間」で確認します。
横軸を周波数、縦軸を時間、色を強さにして、変化を描く図
同じ周波数・同じレベルに何回現れたかを、色で表す表示
リアルタイムスペアナで、大きな信号の陰に隠れた、ときどき出る信号を見分けられます。
スペアナが見ている周波数と同じ周波数の信号を出す発振器
フィルタやアンプに入れて、通り抜けた大きさを周波数ごとに測れます。位相は測れません。
決めた周波数の幅の中の電力の合計
変調された信号は幅を持つので、ピークの高さではなく、幅の中の合計で電力を測ります。
周波数を止め、その周波数の信号の大きさを時間軸で見るモード
パルスのような信号が、いつ、どれだけの時間出ているかを確かめられます。
波形を、いろいろな周波数の正弦波の足し合わせに分ける考え方
時間の波形(オシロの見方)と、周波数ごとの成分(スペアナの見方)は、同じ信号の2つの見方です。
フーリエ変換を、コンピュータで速く計算する方法
オシロの FFT 機能、FFT アナライザ、リアルタイムスペアナで使われています。
FFT の結果で、見分けられる周波数の細かさ
周波数分解能 = 1 ÷ 取り込み時間(= サンプリング速度 ÷ 点数)
例:1 ms 取り込むと 1 kHz ごと。細かく見るには、長く取り込みます。
FFT の結果の、1つの周波数の区切り
ビンの幅 = 周波数分解能
何も重みをかけない窓(窓なし)
取り込み時間にちょうど整数周期が入るときは最も鋭く見えますが、そうでないと漏れが大きくなります。
1本のはずの成分が、まわりの周波数に広がって見えること
取り込み時間に、波がちょうど整数周期入っていないと起きます。窓関数で減らせます。
接地(アース)と大地の間の抵抗を測る
決まった周波数と大きさの、高周波の信号を出す
正弦波・方形波・三角波などを出す
数値で決めた、好きな形の波形を出す
決まった電圧・電流の直流を出す
電流を吸い込む負荷になり、電源や電池を試験する
信号の周波数を、とても正確な数値で測る
電圧や電流を出しながら、同時にとても正確に測る
メーカーや商社の製品名・機能名・技術の名前を、無料で用語集に掲載します。お問い合わせのメール(contact@netbuck.jp)から、名称と短い説明をお送りください。
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