用語集

計測器と電気の用語 320 語。図とひと言で引ける

電気の基本35 語

電圧Voltage(V)

2点の間の電位の差。電流を流そうとする力

単位はボルト(V)。V = I × R

くわしく

水路にたとえると、水を押し出す高さの差にあたります。電圧はいつも「どこからどこまで」の2点の間で決まります。片方を書かないときは、グラウンドから見た電圧です。

電流Current(A)

1秒間に流れる電荷の量

単位はアンペア(A)。1 A = 1 秒に 1 C

くわしく

回路のどこで測っても、枝分かれがなければ同じ値です。測るときは、回路を切って電流計を直列に入れるか、クランプで電線をはさみます。

抵抗Resistance(Ω)

電流の流れにくさ

単位はオーム(Ω)。R = V ÷ I

くわしく

同じ電圧なら、抵抗が大きいほど電流は小さくなります。部品の「抵抗器」のことを、短く抵抗と呼ぶこともあります。

電力Power(W)

1秒あたりに使われる電気のエネルギー

P = V × I = I² × R = V² ÷ R

くわしく

単位はワット(W)。1 W は1秒に 1 J のエネルギーです。交流では、電圧と電流のタイミングのずれによって、実際に使われる電力(有効電力)が V × I より小さくなります。

電力量Energy(Wh・J)

電力を時間で積み上げた量

1 kWh = 1 kW × 1 時間 = 3.6 MJ

くわしく

電気料金は電力量(kWh)で決まります。1 W を1秒使うと 1 J です。

電荷Charge(C)

電気の量

単位はクーロン(C)。電子1個は約 −1.6 × 10⁻¹⁹ C

くわしく

1 A の電流は、1秒に 1 C の電荷が流れることです。コンデンサには Q = C × V の電荷がたまります。

オームの法則Ohm's law

電圧 = 電流 × 抵抗

V = I × R 例:1 kΩ に 10 V → 10 mA

くわしく

3つのうち2つが分かれば、残り1つが決まります。交流では、抵抗の代わりにインピーダンスで同じ関係が成り立ちます。

キルヒホッフの法則Kirchhoff's laws

電流は分かれても合計は同じ。回路を一周すると電圧の合計は0

流れ込む電流の和 = 流れ出る電流の和

くわしく

電流則:1つの点に流れ込む電流の和と、流れ出る電流の和は等しい。電圧則:回路をぐるりと一周すると、上がった電圧と下がった電圧の合計は0になります。

電位Electric potential

基準の点から見た、その点の電圧の高さ

くわしく

基準(ふつうはグラウンド)を 0 V として、各点の高さを表したものです。2点の電位の差が電圧です。

グラウンド(接地)Ground(GND)

電圧の基準にする点

くわしく

回路の中で 0 V とみなす基準を「グラウンド」、大地につなぐことを「接地(アース)」と呼びます。オシロのプローブのグラウンドは、多くの場合オシロの電源コードを通して大地につながっています。

直流DC(Direct Current)

向きと大きさが変わらない電圧・電流

くわしく

電池の電圧が代表例です。実際の直流電源には、わずかなリップルやノイズが乗っています。

交流AC(Alternating Current)

向きが周期的に入れかわる電圧・電流

くわしく

コンセントの電圧は、東日本で 50 Hz、西日本で 60 Hz の正弦波です。100 V は実効値で、ピーク値は約 141 V です。

周波数Frequency(Hz)

1秒間にくり返す回数

f = 1 ÷ T(T は周期)

くわしく

単位はヘルツ(Hz)。1 kHz は1秒に1000回、1 GHz は1秒に10億回くり返します。

周期Period(T)

1回のくり返しにかかる時間

T = 1 ÷ f 例:50 Hz → 20 ms

くわしく

オシロでは、同じ形がくり返す間隔を測ると周期が分かり、その逆数が周波数です。

波長Wavelength(λ)

波が1周期の間に進む距離

λ = 光の速さ ÷ f 例:1 GHz → 約 30 cm

くわしく

空気中では光の速さ(約 3 × 10⁸ m/s)で計算します。ケーブルや基板の中では、それより遅く進むため、波長も短くなります。

位相Phase(°)

1周期の中のどの位置かを角度で表したもの

1周期 = 360°

くわしく

正弦波が0から上がり始める所を 0° として、山の頂上が 90°、0 を下向きに横切る所が 180° です。

位相差Phase difference

同じ周波数の2つの波のずれを角度で表したもの

位相差 = 時間のずれ ÷ 周期 × 360°

くわしく

例:1 kHz(周期 1 ms)で 0.25 ms ずれていれば 90° です。周波数が違う波どうしでは、位相差は一定になりません。

角周波数Angular frequency(ω)

1秒あたりに進む位相の角度(ラジアン)

ω = 2π × f

くわしく

1周期 = 2π ラジアン(360°)なので、周波数に 2π を掛けた値になります。コイルやコンデンサのインピーダンスの式に出てきます。

直列Series

部品を1本の道につなぐこと。電流は同じ

抵抗の合計 = R1 + R2

くわしく

どの部品にも同じ電流が流れ、電圧は部品ごとに分かれます。

並列Parallel

部品を枝分かれでつなぐこと。電圧は同じ

合成抵抗 = R1 × R2 ÷(R1 + R2)

くわしく

どの部品にも同じ電圧がかかり、電流は枝ごとに分かれます。合成抵抗は、いちばん小さい抵抗より小さくなります。

分圧Voltage divider

直列の抵抗で電圧を分けること

Vout = Vin × R2 ÷(R1 + R2)

くわしく

計器をつなぐと、計器の入力抵抗が R2 と並列に入り、Vout が下がります(負荷効果)。

試す:仮想実験台 →

起電力Electromotive force(EMF)

電池や発電機が、電流を流そうとして作る電圧

くわしく

電流を流していないときに端子に出る電圧です。電流を流すと、内部抵抗の分だけ端子の電圧が下がります。

内部抵抗Internal resistance

電源や計器の中にある抵抗

端子電圧 = 起電力 − 電流 × 内部抵抗

くわしく

電池が古くなると内部抵抗が増え、電流を流したときに電圧が大きく下がります。計器の内部抵抗は、測る回路に影響します(負荷効果)。

試す:仮想実験台 →

短絡(ショート)Short circuit

2点を抵抗ほぼ0でつなぐこと

くわしく

電源を短絡すると、とても大きな電流が流れ、発熱や故障の原因になります。プローブの先で隣のピンに触れて短絡させる事故に注意します。

開放(オープン)Open circuit

2点がつながっていない状態。電流は流れない

くわしく

電池を開放にしたときの端子電圧が起電力です。

導体Conductor

電気を通しやすい物(銅、アルミなど)

絶縁体Insulator

電気をほとんど通さない物(ゴム、樹脂、ガラスなど)

くわしく

ただし、高い電圧をかけると絶縁が破れて電流が流れることがあります(絶縁破壊)。

半導体Semiconductor

導体と絶縁体の中間。電気の通りやすさを変えられる

くわしく

シリコンが代表です。不純物を加えたり電圧をかけたりして、電流の通りやすさを制御できるため、ダイオードやトランジスタ、IC に使われます。

抵抗率Resistivity(Ω·m)

材料そのものの、電流の流れにくさ

R = 抵抗率 × 長さ ÷ 断面積

くわしく

同じ材料なら、長いほど、細いほど抵抗は大きくなります。銅の抵抗率は約 1.7 × 10⁻⁸ Ω·m です。

電界Electric field(V/m)

電荷が力を受ける空間。電圧の傾き

くわしく

2枚の板の間に 10 V をかけ、間隔が 1 mm なら、電界は 10 kV/m です。

磁界Magnetic field(A/m)

電流のまわりにできる、磁石の力がはたらく空間

くわしく

電流が流れる電線のまわりには、電線を囲むように磁界ができます。電流プローブやクランプメータは、この磁界から電流を測ります。

電磁誘導Electromagnetic induction

コイルを通る磁界が変わると、電圧が生まれる現象

くわしく

磁界の変化が速いほど、コイルの巻き数が多いほど、大きな電圧が生まれます。トランスや発電機、電流プローブのしくみです。

ジュール熱Joule heating

抵抗に電流が流れて出る熱

P = I² × R

くわしく

電流が2倍になると、熱は4倍になります。

極性Polarity

プラスとマイナスの向き

くわしく

電解コンデンサやダイオード、電源は極性を間違えてつなぐと壊れることがあります。

静電気Static electricity

物にたまって動かない電荷

くわしく

人の体にたまった静電気は数 kV になることがあり、触れた瞬間に流れて IC を壊すことがあります(ESD)。

交流・インピーダンス25 語

インピーダンスImpedance(Z)

交流での電流の流れにくさ。抵抗とリアクタンスを合わせたもの

Z = R + jX、大きさ |Z| = √(R² + X²)

くわしく

単位は Ω。コイルやコンデンサがあると、周波数によって値が変わり、電圧と電流の間に位相のずれが生まれます。

リアクタンスReactance(X)

コイルとコンデンサが持つ、交流の流れにくさ

コイル XL = 2πfL、コンデンサ XC = 1 ÷ (2πfC)

くわしく

コイルは周波数が高いほど、コンデンサは周波数が低いほど流れにくくなります。エネルギーを消費せず、ためては返します。

アドミタンスAdmittance(Y)

インピーダンスの逆数。電流の流れやすさ

Y = 1 ÷ Z、単位はジーメンス(S)

くわしく

並列につないだ部品は、アドミタンスを足し算すると合成できます。

コンダクタンスConductance(G)

抵抗の逆数。電流の通りやすさ

G = 1 ÷ R、単位は S

誘導性Inductive

電流が電圧より遅れる性質(コイルのように)

くわしく

理想のコイルでは、電流は電圧より 90° 遅れます。

容量性Capacitive

電流が電圧より進む性質(コンデンサのように)

くわしく

理想のコンデンサでは、電流は電圧より 90° 進みます。

共振Resonance

コイルとコンデンサのリアクタンスが打ち消し合う周波数で、応答が大きくなる現象

共振周波数 f₀ = 1 ÷ (2π√(LC))

くわしく

直列共振ではインピーダンスが最小に、並列共振では最大になります。意図しない配線の L と C で共振すると、リンギングの原因になります。

Q値Quality factor(Q)

共振の鋭さ

Q = 共振周波数 ÷ −3 dB の帯域幅

くわしく

Q が高いほど、共振の山が細く高くなります。損失(抵抗)が小さいほど Q は高くなります。

有効電力Active power(W)

実際に消費される電力

P = V × I × cosθ(正弦波)

くわしく

θ は電圧と電流の位相差です。電力計が表示する「W」はこの値です。

無効電力Reactive power(var)

コイルやコンデンサとの間を行き来するだけの電力

Q = V × I × sinθ(正弦波)

くわしく

消費はされませんが、電線には電流が流れるため、損失や設備の容量に影響します。

皮相電力Apparent power(VA)

電圧 × 電流(実効値どうしの積)

S = V × I = √(P² + Q²)(正弦波)

くわしく

電源や変圧器の容量は VA で表します。

力率Power factor(PF)

有効電力 ÷ 皮相電力

正弦波なら 力率 = cosθ

くわしく

1 に近いほど、流れた電流がむだなく使われています。ひずんだ電流が流れると、位相差がなくても力率は 1 より小さくなります。

三相交流Three-phase AC

位相が 120° ずつずれた3つの交流

くわしく

工場の動力や大きな機器の電源に使われます。3本の線で効率よく電力を送れます。

線間電圧Line voltage

三相の2本の線の間の電圧

Y 結線では 線間電圧 = 相電圧 × √3

相電圧Phase voltage

三相の1本の線と中性点の間の電圧

例:線間 200 V の Y 結線 → 相電圧 約 115 V

高調波Harmonics

基本の周波数の整数倍の成分

第 n 高調波 = 基本波の周波数 × n

くわしく

ひずんだ波形は、基本波と高調波の足し合わせで表せます。例:50 Hz の第3高調波は 150 Hz。理想の方形波(デューティ比 50%)は奇数倍の高調波だけを含みます。

試す:FFT理解ツール →

ひずみ率THD(Total Harmonic Distortion)

高調波の合計が、基本波に対してどれだけあるか

THD = √(V₂² + V₃² + …) ÷ V₁

くわしく

V₁ は基本波、V₂、V₃ … は各高調波の実効値です。% や dB で表します。

時定数Time constant(τ)

RC・RL 回路の応答の速さ。τ の時間で最終値の約 63% に達する

τ = R × C、τ = L ÷ R

くわしく

3τ で約 95%、5τ で約 99% に達します。

過渡現象Transient

電圧を急に変えたあと、落ち着くまでの変化

くわしく

スイッチを入れた直後や、電源を入れた瞬間などに起きます。オシロのシングル取り込みでとらえます。

カットオフ周波数Cutoff frequency(fc)

フィルタの出力が −3 dB(電力が半分)になる周波数

RC フィルタ:fc = 1 ÷ (2πRC)

くわしく

−3 dB は、電圧で約 70.7%、電力で約 50% です。

周波数特性Frequency response

周波数ごとの、出力の大きさ(ゲイン)と位相の変わり方

くわしく

アンプやフィルタ、オシロ自身の帯域も、周波数特性で表します。

ボード線図Bode plot

周波数特性を、ゲイン(dB)と位相の2つのグラフで描いた図

くわしく

横軸は周波数の対数です。制御ループの安定性(位相余裕・ゲイン余裕)を読むのに使います。FRA で測ります。

ゲイン余裕Gain margin

位相が −180° になる周波数で、ループのゲインが 0 dB よりどれだけ低いか

くわしく

電源などの制御ループが発振しないかの目安です。大きいほど安定です。

位相余裕Phase margin

ループのゲインが 0 dB になる周波数で、位相が −180° までどれだけ余っているか

目安:45° 以上(60° 前後が多い)

くわしく

小さいと、負荷が急に変わったときにリンギングが大きくなり、0 になると発振します。

伝達関数Transfer function

入力に対する出力の比を、周波数の式で表したもの

くわしく

周波数特性は、伝達関数の大きさ(ゲイン)と角度(位相)を周波数ごとに描いたものです。

部品・回路41 語

抵抗器Resistor

決まった抵抗値を持つ部品

くわしく

電流を制限したり、電圧を分けたりするのに使います。カラーコードや数字で値を表します。

コンデンサCapacitor(F)

電荷をためる部品。直流は通さず、高い周波数ほど通しやすい

Q = C × V、XC = 1 ÷ (2πfC)

くわしく

単位はファラド(F)。実際の部品は µF、nF、pF の大きさです。

コイルInductor(H)

電流の変化をさまたげる部品。高い周波数ほど通しにくい

V = L × 電流の変化の速さ、XL = 2πfL

くわしく

単位はヘンリー(H)。電流を急に切ると、大きな電圧が出ます。

トランスTransformer

2つのコイルで、交流の電圧を変える部品

V₂ ÷ V₁ = N₂ ÷ N₁(巻き数の比)

くわしく

入力と出力を電気的に絶縁できます。直流は変換できません。

ダイオードDiode

電流を一方向にだけ流す部品

シリコンの順方向電圧:約 0.6〜0.7 V

くわしく

交流を直流に変える整流や、逆向きの電圧から回路を守るのに使います。

LEDLight Emitting Diode

電流を流すと光るダイオード

くわしく

色によって順方向電圧が違います(赤で約 2 V、青や白で約 3 V)。抵抗で電流を制限して使います。

ツェナーダイオードZener diode

逆向きの電圧が、決まった値で止まるダイオード

くわしく

簡単な定電圧回路や、過電圧の保護に使います。

トランジスタBipolar transistor(BJT)

小さなベース電流で、大きなコレクタ電流を制御する部品

Ic ≈ hFE × Ib

くわしく

増幅やスイッチに使います。hFE は電流増幅率で、数十〜数百です。

MOSFETMOSFET

ゲートの電圧で、ドレインとソースの間の電流を制御する部品

くわしく

ゲートには直流の電流がほとんど流れません。スイッチング電源やモータの駆動に使われます。

オペアンプOperational amplifier

2つの入力の差を、とても大きく増幅するIC

非反転増幅のゲイン = 1 + Rf ÷ Rg

くわしく

そのままでは使わず、抵抗などで帰還をかけて、決まったゲインのアンプやフィルタにします。

コンパレータComparator

2つの電圧を比べ、どちらが大きいかで High か Low を出すIC

アンプAmplifier

信号を大きくする回路

くわしく

大きくできる周波数の範囲(帯域)と、加わるノイズやひずみが性能を決めます。

ゲインGain

出力 ÷ 入力

電圧ゲイン(dB) = 20 log(Vout ÷ Vin)

くわしく

電力のゲインは 10 log(Pout ÷ Pin) です。入出力のインピーダンスが同じなら、電圧で計っても電力で計っても同じ dB になります。

試す:dB換算 →

帰還Feedback

出力の一部を入力に戻すこと

くわしく

差し引くように戻す「負帰還」は、ゲインを下げる代わりに、ゲインの安定やひずみの低減、帯域の拡大が得られます。強めるように戻す「正帰還」は発振の原因になります。

フィルタFilter

必要な周波数を通し、不要な周波数を減らす回路

ローパスフィルタLPF(Low-Pass Filter)

カットオフ周波数より低い周波数を通すフィルタ

くわしく

オシロの帯域制限や、ADコンバータの前のエイリアシング防止に使います。

ハイパスフィルタHPF(High-Pass Filter)

カットオフ周波数より高い周波数を通すフィルタ

くわしく

オシロの AC カップリングは、直流を切るハイパスフィルタです。

バンドパスフィルタBPF(Band-Pass Filter)

ある範囲の周波数だけを通すフィルタ

くわしく

スペアナの RBW フィルタは、バンドパスフィルタの一種です。

ノッチフィルタNotch filter(BEF)

ある狭い範囲の周波数だけを減らすフィルタ

くわしく

電源の 50 Hz・60 Hz のノイズだけを取り除くときなどに使います。

発振器Oscillator

決まった周波数の信号を、自分で作り続ける回路

水晶振動子Crystal(XTAL)

水晶の振動を使って、とても正確な周波数を作る部品

ずれは ppm で表す(例:±20 ppm)

くわしく

10 MHz で ±20 ppm なら、±200 Hz のずれです。温度を一定に保つ OCXO はさらに安定です。

PLLPhase-Locked Loop

基準の信号に位相をそろえて、別の周波数の正確な信号を作る回路

くわしく

スペアナや信号発生器の中で、正確な周波数を作るのに使われます。PLL の性能は位相雑音に表れます。

ミキサMixer

2つの信号を掛け合わせて、和と差の周波数を作る回路

出力 = f₁ + f₂ と |f₁ − f₂|

くわしく

スペアナや無線機で、周波数を変換するのに使います。

ADコンバータADC(A/D converter)

アナログの電圧を、デジタルの数値に変える回路

くわしく

1秒間に何回変換するか(サンプリング速度)と、何段に分けるか(ビット数)が性能です。オシロの中心部品です。

DAコンバータDAC(D/A converter)

デジタルの数値を、アナログの電圧に変える回路

くわしく

任意波形発生器の中心部品です。

リニアレギュレータLinear regulator(LDO)

余った電圧を熱にして捨て、一定の電圧を出す電源回路

熱になる電力 = (Vin − Vout) × I

くわしく

ノイズが小さいのが長所、入出力の電圧差が大きいと効率が悪く発熱するのが短所です。

スイッチング電源Switching power supply

スイッチを高速に入り切りして、電圧を変える電源

くわしく

効率が高く小型ですが、スイッチングの周波数とその高調波のノイズが出ます。

DC-DCコンバータDC-DC converter

直流の電圧を、別の直流の電圧に変える回路

降圧(理想):Vout = Vin × デューティ比

インバータInverter

直流から交流を作る回路

くわしく

モータの速度制御や太陽光発電に使います。PWM で作るため、出力にスイッチングの成分が含まれます。

リップルRipple

直流に残った、小さな周期的な揺れ

くわしく

オシロで見るときは、AC カップリングや帯域制限(20 MHz)を使い、短いグラウンドで測ります。

パスコンDecoupling capacitor

ICの電源端子の近くに置き、電源のノイズや急な電流の変化を吸収するコンデンサ

寄生容量Parasitic capacitance

配線や部品の間に、意図せずできてしまう容量

くわしく

高い周波数ほど、この容量を通って信号がもれたり、波形がなまったりします。

寄生インダクタンスParasitic inductance

配線やリード線が持つ、意図しないインダクタンス

目安:線 1 mm あたり 約 1 nH

くわしく

速いエッジでは、わずかなインダクタンスでもリンギングや電圧の跳ね上がりが出ます。プローブのグラウンドリードもその一つです。

ESREquivalent Series Resistance

コンデンサの中にある、直列の抵抗分

くわしく

ESR が大きいと、リップル電流で発熱し、電源のリップル電圧も大きくなります。

プルアップ抵抗Pull-up resistor

何もつながっていないとき、信号を High に保つ抵抗

くわしく

反対に Low に保つものをプルダウン抵抗と呼びます。I2C の信号線にも使われます。

差動Differential

2本の信号線の差を、信号として使う方式

くわしく

両方の線に同じように乗ったノイズは、差を取ると消えます。USB や LVDS などの高速信号に使われます。

シングルエンドSingle-ended

1本の信号線とグラウンドの間の電圧を、信号として使う方式

終端Termination

線路の端に特性インピーダンスと同じ抵抗を置き、反射を止めること

くわしく

50 Ω の同軸ケーブルなら、端を 50 Ω で終端します。終端しないと反射でリンギングが出ます。

ヒューズFuse

決まった以上の電流で切れて、回路を守る部品

くわしく

テスターの電流レンジにも入っています。電圧を測るつもりで電流端子につなぐと切れます。

リレーRelay

電磁石などで、別の回路のスイッチを入り切りする部品

PWMPulse Width Modulation

パルスの幅を変えて、平均の電圧や電力を調整する方式

平均電圧 = High の電圧 × デューティ比

くわしく

モータやLEDの明るさの制御、スイッチング電源に使われます。

信号・ノイズ39 語

ノイズNoise

測りたい信号以外の、不要な揺れ

くわしく

回路の中から自然に出るもの(熱雑音など)と、外から入るもの(電源やスイッチングのノイズなど)があります。

熱雑音Thermal noise

抵抗の中の電子の熱による動きで出るノイズ

室温で −174 dBm/Hz、1 kΩ で 約 4 nV/√Hz

くわしく

電力は 温度 × 帯域幅 に比例し、どの周波数でも同じ強さです。スペアナのノイズフロアの下限を決める基準です。

ホワイトノイズWhite noise

どの周波数でも同じ強さで含まれるノイズ

くわしく

熱雑音はホワイトノイズです。測る帯域幅を 1/10 にすると、ノイズの電力も 1/10(−10 dB)になります。

1/f ノイズFlicker noise

周波数が低いほど大きくなるノイズ

電力の密度が 周波数 に反比例

くわしく

半導体で見られ、低い周波数の精密な測定や、発振器の位相雑音に影響します。

S/N比SNR(Signal-to-Noise Ratio)

信号とノイズの大きさの比

SNR(dB) = 10 log(信号の電力 ÷ ノイズの電力)

くわしく

大きいほど、きれいに測れます。

ノイズ指数NF(Noise Figure)

アンプなどを通ると、S/N比が何 dB 悪くなるか

NF = 入力の SNR − 出力の SNR(dB)

くわしく

小さいほど良いアンプです。スペアナのプリアンプを入れると、スペアナ全体のノイズ指数が良くなり、ノイズフロアが下がります。

クロストークCrosstalk

隣の配線の信号が、もれて乗ってしまうこと

くわしく

配線どうしの寄生容量や相互インダクタンスを通してもれます。エッジが速いほど大きくなります。

EMIElectromagnetic Interference

機器が出す、まわりの妨げになる不要な電磁波やノイズ

くわしく

規格で上限が決められていて、EMIレシーバやスペアナで測ります。

EMCElectromagnetic Compatibility

ノイズを出しすぎず、まわりのノイズにも負けないこと

くわしく

出すノイズ(エミッション)と、ノイズへの強さ(イミュニティ)の両方を含みます。

ESDElectrostatic Discharge

たまった静電気が、一気に流れること

くわしく

IC を壊すことがあります。リストストラップやアースで、静電気を逃がしてから作業します。

コモンモードノイズCommon-mode noise

2本の線に同じ向きで乗るノイズ

くわしく

線とグラウンド(大地)の間を通って流れます。差動で受けると打ち消せます。

ノーマルモードノイズNormal-mode noise

2本の線の間に、信号と同じ経路で乗るノイズ

くわしく

信号と区別しにくく、フィルタで取り除きます。

グラウンドループGround loop

グラウンドが2か所以上でつながって輪になり、そこにノイズ電流が流れること

くわしく

オシロと被測定物が別々に接地されていると起きやすく、電源周波数のノイズが波形に乗ります。

シールドShield

導体で覆って、外からのノイズを防ぐこと

くわしく

同軸ケーブルの外側の網や、金属のケースがシールドです。

ジッタJitter

エッジのタイミングの、本来の位置からの小さな揺れ

くわしく

高速の通信やクロックでは、ジッタがビットの誤りの原因になります。周波数の世界で見たものが位相雑音です。

スキューSkew

本来は同時に届くはずの2つの信号の、到着時間のずれ

くわしく

配線の長さの違いなどで生まれます。オシロでは、プローブの違いによるずれをデスキューでそろえます。

グリッチGlitch

一瞬だけ出る、細くて不要なパルス

くわしく

まれに起きるグリッチをとらえるには、グリッチトリガや、波形更新速度の速いオシロが役に立ちます。

リンギングRinging

エッジのあとに出る、だんだん小さくなる振動

くわしく

配線の寄生インダクタンスと容量の共振や、反射で起きます。長いグラウンドリードで測ると、プローブが原因のリンギングが出ます。

オーバーシュートOvershoot

エッジのあと、最終値を一瞬こえること

オーバーシュート(%) = こえた量 ÷ 振幅 × 100

アンダーシュートUndershoot

立ち下がりのあと、最終値より下に行き過ぎること

セトリング時間Settling time

変化のあと、決まった誤差の範囲に落ち着くまでの時間

くわしく

例:最終値の ±1% に入って、そのまま出なくなるまでの時間。

パルス幅Pulse width

パルスの、振幅の 50% の高さでの幅

デューティ比Duty cycle

1周期のうち、High の時間の割合

デューティ比 = High の時間 ÷ 周期

クロックClock

デジタル回路の動作のタイミングをそろえる、くり返しのパルス

ロジックレベルLogic level

デジタル信号で High・Low とみなす電圧の範囲

くわしく

3.3 V や 1.8 V など、使う IC の種類で決まります。High とも Low とも決まらない中間の範囲もあります。

しきい値Threshold

High と Low を分ける境目の電圧

くわしく

ロジックアナライザや MSO のデジタルチャンネルは、しきい値と比べて 0 と 1 を決めます。

アイパターンEye diagram

高速のデジタル信号を、1ビットの長さごとに重ねて描いた図

くわしく

目の形の開き具合で、ノイズやジッタの大きさ、信号の品質をまとめて見られます。

変調Modulation

情報を送るため、搬送波の振幅・周波数・位相を変えること

搬送波Carrier

情報を乗せて運ぶ、もとになる高い周波数の信号

AMAmplitude Modulation

搬送波の振幅を、情報に合わせて変える変調

FMFrequency Modulation

搬送波の周波数を、情報に合わせて変える変調

側波帯Sideband

変調によって、搬送波の両側にできる成分

AM:搬送波 fc の両側、fc ± 変調の周波数

I/QIn-phase / Quadrature

信号を、位相が 90° ずれた2つの成分(I と Q)で表す方法

くわしく

I と Q の2つの値で、信号の振幅と位相を同時に表せます。デジタル変調の解析の基本です。

QAMQuadrature Amplitude Modulation

振幅と位相の両方を変えて、1回に多くのビットを送る変調

16QAM は1回に 4 ビット(2⁴ = 16)

EVMError Vector Magnitude

デジタル変調の信号の点が、理想の点からどれだけずれているか

くわしく

% や dB で表します。小さいほど品質の良い信号です。ベクトル信号アナライザで測ります。

占有帯域幅OBW(Occupied Bandwidth)

信号の電力の大部分(例:99%)が入る周波数の幅

ACLRAdjacent Channel Leakage Ratio

自分のチャネルの電力に対する、隣のチャネルにもれた電力の比

シリアル通信Serial communication

データを1本(または差動の1対)の線で、ビットを順番に送る方式

くわしく

I2C、SPI、UART、CAN、USB などがあります。オシロのシリアルデコードで中身を読めます。

高周波23 語

伝送線路Transmission line

配線の長さが波長に対して無視できないとき、配線を「線路」として扱う考え方

目安:配線の長さ > 波長の 1/10

くわしく

線路として扱うと、特性インピーダンスや反射を考える必要があります。

特性インピーダンスCharacteristic impedance(Z₀)

伝送線路を進む波の、電圧と電流の比

くわしく

線の太さや間隔、まわりの材料で決まり、長さには関係しません。計測器の同軸ケーブルは 50 Ω、テレビ用は 75 Ω が標準です。

同軸ケーブルCoaxial cable

中心の導体を、外側の導体(シールド)で包んだケーブル

伝わる遅れ:約 5 ns/m(一般的なケーブル)

整合Impedance matching

線路と負荷のインピーダンスをそろえて、反射をなくすこと

反射Reflection

インピーダンスが変わる所で、進んできた波の一部がはね返ること

反射係数Reflection coefficient(Γ)

はね返った波 ÷ 進んできた波

Γ = (ZL − Z₀) ÷ (ZL + Z₀)

くわしく

整合していれば 0、開放なら +1、短絡なら −1 です。

VSWRVoltage Standing Wave Ratio

反射の大きさを表す数。1 が理想

VSWR = (1 + |Γ|) ÷ (1 − |Γ|)

くわしく

例:|Γ| = 0.2 なら VSWR = 1.5。

リターンロスReturn loss

反射した波が、進んできた波より何 dB 小さいか。大きいほど良い

RL = −20 log|Γ| 例:|Γ| = 0.1 → 20 dB

挿入損失Insertion loss

部品やケーブルを入れたことで、信号が何 dB 減ったか

SパラメータS-parameters

部品に入れた波と、出てくる波の比

S11 = 入口での反射、S21 = 通り抜け

くわしく

ネットワークアナライザで、大きさと位相を周波数ごとに測ります。

表皮効果Skin effect

周波数が高いほど、電流が導体の表面だけを流れるようになる現象

銅の表皮深さ:約 66 µm ÷ √(周波数 MHz)

くわしく

電流の通り道が細くなるので、高い周波数ほど抵抗が増えます。

定在波Standing wave

進む波と反射した波が重なり、場所によって大きさが決まった波

伝搬遅延Propagation delay

信号が線路を伝わるのにかかる時間

一般的な同軸ケーブル:約 5 ns/m

群遅延Group delay

周波数ごとの、信号の遅れの時間

群遅延 = −(位相の変化) ÷ (角周波数の変化)

くわしく

周波数によって群遅延が違うと、パルスの形がくずれます。

アイソレーションIsolation

2つの経路の間で、信号がどれだけもれずに分かれているか(dB)

1 dB 圧縮点P1dB

入力を大きくしたとき、出力が比例の関係より 1 dB 小さくなる点

くわしく

アンプやミキサが、どこまで大きな信号をひずまずに扱えるかの目安です。

IP3Third-order Intercept Point

3次ひずみの直線と、もとの信号の直線が交わる仮想の電力。高いほどひずみに強い

くわしく

入力が 1 dB 増えると、3次の相互変調ひずみは 3 dB 増えます。この傾きの違いから求めた交点です。

相互変調ひずみIMD(Intermodulation Distortion)

2つの信号が回路を通り、2f₁ − f₂ などの新しい周波数ができること

くわしく

2f₁ − f₂ と 2f₂ − f₁ は、もとの2つの信号のすぐ近くに出るので、フィルタで取り除けません。

スプリアスSpurious

必要な信号以外に出る、不要な周波数の成分

くわしく

スペアナ自身が作るスプリアスもあり、本物の信号と見分ける必要があります。

局部発振器LO(Local Oscillator)

ミキサで周波数を変換するために、機器の中で作る信号

くわしく

スペアナでは、LO の周波数を動かすことで、見る周波数を動かしています。LO の位相雑音は、スペアナの位相雑音になります。

中間周波数IF(Intermediate Frequency)

周波数変換で作る、処理しやすい途中の周波数

スーパーヘテロダインSuperheterodyne

受けた信号を LO と混ぜて、決まった中間周波数に変えてから処理する方式

くわしく

掃引式スペアナの基本のしくみです。中間周波数のフィルタの幅が RBW になります。

試す:スペアナ学習ツール →

イメージ周波数Image frequency

ヘテロダインで、本来の信号と同じ中間周波数になってしまう、別の周波数

LO をはさんで反対側、本来の信号から 2 × IF 離れた所

くわしく

フィルタで取り除かないと、ない信号が見えてしまいます。

単位・dB10 語

dBdecibel

2つの大きさの比を、対数(10 の何乗か)で表す単位。電力が10倍なら 10 dB

電力比 10 log(P₂ ÷ P₁)、電圧比 20 log(V₂ ÷ V₁)

くわしく

+3 dB で電力は約2倍、+10 dB で10倍、+20 dB で100倍。電圧では +20 dB で10倍です。とても大きな差を小さな数で扱えます。

試す:dB換算 →

dBmdB milliwatt

1 mW を 0 dB とした電力

dBm = 10 log(P ÷ 1 mW)

くわしく

0 dBm = 1 mW、−30 dBm = 1 µW、−60 dBm = 1 nW、−90 dBm = 1 pW。50 Ω では 0 dBm = 約 0.224 V(実効値)です。スペアナの縦軸の標準の単位です。

試す:dB換算 →

dBWdB watt

1 W を 0 dB とした電力

dBW = dBm − 30

試す:dB換算 →

dBVdB volt

1 V(実効値)を 0 dB とした電圧

dBV = 20 log(V ÷ 1 V) 例:0.1 V → −20 dBV

くわしく

FFT アナライザやオーディオで使います。

試す:dB換算 →

dBµVdB microvolt

1 µV を 0 dB とした電圧

50 Ω では dBµV = dBm + 107

くわしく

1 V = 120 dBµV。EMI の測定で使います。

試す:dB換算 →

dBcdB relative to carrier

基準の信号(キャリア)を 0 dB として、それより何 dB 小さいか

例:−40 dBc = キャリアの 1/10000 の電力

くわしく

高調波やスプリアス、位相雑音の大きさを表すのに使います。

試す:スペアナ学習ツール →

dBm/HzPower spectral density

1 Hz の幅あたりの電力

幅 B での電力 = dBm/Hz + 10 log(B ÷ 1 Hz)

くわしく

例:−150 dBm/Hz のノイズを RBW 1 kHz で測ると −120 dBm(1 fW)。ノイズの大きさを、RBW に関係なく比べられます。

SI 接頭語SI prefixes

大きな数・小さな数を短く書くための記号

G=10⁹ M=10⁶ k=10³ m=10⁻³ µ=10⁻⁶ n=10⁻⁹ p=10⁻¹² f=10⁻¹⁵

くわしく

例:2.5 GS/s = 2.5 × 10⁹ S/s、1 ns = 10⁻⁹ s。k は小文字、M と G は大文字です。

対数(log)Logarithm

10 を何乗すればその数になるか

log 10 = 1、log 100 = 2、log 1000 = 3

くわしく

dB の計算に使います。2つの数の掛け算は、対数では足し算になります。

ppmparts per million

100万分の1

1 ppm = 0.0001% 例:10 MHz の 1 ppm = 10 Hz

くわしく

発振器の周波数のずれや、部品の温度係数を表すのに使います。

波形の値9 語

実効値RMS(Root Mean Square)

同じ抵抗で同じ熱を出す、直流の電圧

正弦波:実効値 = ピーク値 ÷ √2 ≈ 0.707 × ピーク

くわしく

コンセントの 100 V は実効値で、ピーク値は約 141 V です。2乗して平均し、平方根をとって求めます。

試す:実効値・平均値・ピーク値の換算 →

平均値(整流平均)Rectified average

波形を整流して(マイナスを折り返して)平均した値

正弦波:平均値 = 2 ÷ π × ピーク ≈ 0.637 × ピーク

くわしく

整流しないでそのまま平均すると、正弦波は 0 になります。テスターや換算で「平均値」と言うときは、ふつう整流した平均です。

試す:実効値・平均値・ピーク値の換算 →

波高率Crest factor

ピーク値 ÷ 実効値。波形のとがり具合

正弦波 √2 ≈ 1.41、方形波 1、三角波 √3 ≈ 1.73

くわしく

テスターの仕様の「波高率 3 まで」は、ピークが実効値の3倍までの波形なら、実効値を正しく測れるという意味です。

試す:実効値・平均値・ピーク値の換算 →

波形率Form factor

実効値 ÷ 平均値

正弦波:約 1.11

くわしく

平均値応答のテスターは、平均値をこの 1.11 倍して実効値として表示します。

真の実効値True RMS

どんな波形でも、実効値の定義どおりに計算して表示する方式

くわしく

インバータやスイッチング電源のひずんだ波形を測るときに必要です。帯域や波高率の上限は仕様で確認します。

試す:実効値・平均値・ピーク値の換算 →

平均値応答Average responding

平均値を測り、正弦波の実効値になるよう 1.11 倍して表示する方式

くわしく

正弦波以外では誤差が出ます。例:方形波では約 11% 大きく表示されます。

試す:実効値・平均値・ピーク値の換算 →

直流成分DC offset

波形の平均の高さ。交流に乗った直流の分

くわしく

オシロの AC カップリングは、この直流成分を切って交流の部分だけを見せます。

測定の基本26 語

確度Accuracy

表示値が、本当の値からどれだけずれうるかの範囲

例:±(0.5% rdg + 2 dgt)

くわしく

1.000 V 表示(1 dgt = 1 mV)なら、0.5% × 1.000 V + 2 mV = ±7 mV。本当の値は 0.993〜1.007 V の範囲にあると考えます。

試す:確度の計算 →

rdg・dgtreading / digit

rdg = 表示値に対する割合、dgt = 最下位の桁の何個分

くわしく

dgt は count と書かれることもあります。dgt の大きさはレンジで変わります。

試す:確度の計算 →

誤差Error

測った値 − 本当の値

くわしく

誤差 ÷ 本当の値 を相対誤差と呼び、% で表します。

不確かさUncertainty

測った値のまわりで、本当の値がありそうな範囲

くわしく

本当の値は誰にも分からないので、ばらつきや計器の確度などから、範囲として見積もります。

校正Calibration

基準と比べて、計器の表示のずれを確かめること

くわしく

ずれを確かめて記録するのが校正、ずれを直すのが調整です。決まった間隔(例:1年)で行います。ネットアナの「校正(キャリブレーション)」は意味が違い、測る前に、ケーブルや治具の影響を測って差し引く作業を指します。

トレーサビリティTraceability

校正の基準が、国の標準までつながっていること

分解能Resolution

見分けられる、いちばん小さな変化

くわしく

テスターなら表示の最下位の桁、オシロなら1段の大きさです。分解能が細かくても、確度が良いとは限りません。

桁数(4½桁など)Digits

表示できる桁の数。½桁は 0 か 1 しか出ない先頭の桁

4½桁 = 最大 19999

カウントCounts

表示できる最大の数の目安

例:6000 カウント → 5999 まで表示

くわしく

6000 カウントのテスターの 6 V レンジは 5.999 V まで、分解能 1 mV です。

試す:確度の計算 →

繰り返し性Repeatability

同じ物を同じ条件で何度も測ったときの、ばらつきの小ささ

くわしく

ばらつきが小さいことを「精度が高い」と言うことがあります。ばらつきが小さくても、全体がずれていれば確度は悪くなります。

直線性Linearity

入力と表示の関係が、どれだけまっすぐな比例になっているか

オフセット誤差Offset error

入力が 0 のときに出る、表示のずれ

くわしく

入力の大きさに関係なく、一定の量だけずれます。確度の dgt の部分に近い考え方です。

ゲイン誤差Gain error

入力に比例して大きくなる、表示のずれ

くわしく

確度の % rdg の部分に近い考え方です。

温度係数Temperature coefficient

温度が 1 ℃ 変わったときの、値の変わり方

例:100 ppm/℃ の抵抗は、10 ℃ で 0.1% 変わる

ドリフトDrift

時間がたつにつれて、ゆっくり値がずれていくこと

ウォームアップWarm-up

電源を入れてから、仕様どおりの確度になるまで待つ時間

くわしく

計測器の中の温度が落ち着くまで、表示がドリフトします。仕様には「30分のウォームアップ後」などと書かれています。

レンジRange

測れる範囲の設定

くわしく

信号に合った小さいレンジを選ぶほど、分解能が細かく、確度の dgt の影響が小さくなります。

試す:確度の計算 →

オーバーレンジOver range

レンジの公称値をこえて表示できる幅

くわしく

例:20% あれば、6 V レンジで 7.199 V まで表示できます。

試す:確度の計算 →

オートレンジAuto range

計器が自動で、入力に合ったレンジに切り替える機能

くわしく

便利ですが、切り替えに時間がかかります。値が変わり続ける信号では、レンジを固定する方が読みやすいことがあります。

入力抵抗Input resistance

計器の入力端子の間にある抵抗。高いほど回路に影響しない

テスターの電圧レンジ:約 10 MΩ、オシロ:1 MΩ(または 50 Ω)

くわしく

表示値は 本当の値 × 入力抵抗 ÷ (回路の抵抗 + 入力抵抗) になります。

試す:仮想実験台 →

入力容量Input capacitance

計器やプローブの入力にある容量。周波数が高いほど回路に影響する

10 pF のインピーダンス:100 MHz で 約 160 Ω

くわしく

1 MΩ の入力抵抗も、高い周波数では入力容量のインピーダンスの方がずっと小さくなり、こちらが負荷になります。

負荷効果Loading effect

計器をつなぐことで回路が変わり、値が本当の値からずれること

例:1 MΩ + 1 MΩ の分圧を 10 MΩ のテスターで → 約 5% 低く表示

くわしく

電圧計は入力抵抗が高いほど、電流計は内部抵抗が低いほど、影響が小さくなります。

試す:仮想実験台 →

4端子法4-wire(Kelvin)measurement

電流を流す線と、電圧を測る線を分けて、リード線の抵抗の影響をなくす方法

くわしく

1 Ω 以下の小さな抵抗を正確に測るときに使います。

測定カテゴリ(CAT)Measurement category

測る場所に入りうる過電圧の大きさで分けた、安全の区分

CAT II = コンセントの先、CAT III = 分電盤・設備、CAT IV = 引き込み線

くわしく

数字が大きいほど、雷などの大きなサージが入りうる場所です。計器とプローブの両方が、測る場所のカテゴリと電圧に合っている必要があります。

標準偏差Standard deviation(σ)

ばらつきの大きさ

くわしく

正規分布では、測った値の約 68% が平均 ±1σ、約 95% が ±2σ に入ります。オシロの自動測定の統計にも出てきます。

有効数字Significant figures

意味のある桁の数

くわしく

1.20 V は3桁、1.2 V は2桁です。確度より細かい桁は、表示されていても意味を持ちません。

オシロ37 語

帯域Bandwidth

正弦波の振幅が −3 dB(約 70.7%)に下がる周波数

帯域ちょうどの正弦波は、振幅が約 70.7% に表示される

くわしく

帯域が足りないと、波形の角が丸くなり、立ち上がりが本当より遅く見えます。パルスやデジタル信号では、くり返しの周波数ではなく、立ち上がり時間で必要な帯域が決まります。

試す:必要な帯域を出す →

立ち上がり時間Rise time

振幅の 10% から 90% まで上がるのにかかる時間

オシロの立ち上がり時間 ≈ 0.35 ÷ 帯域 例:1 GHz → 約 350 ps

くわしく

表示される立ち上がり時間 ≈ √(信号の立ち上がり² + オシロの立ち上がり²)。オシロの方が信号の 1/3 以下なら、誤差は約5%以下です。

試す:必要な帯域を出す →

ガウシアン応答Gaussian response

立ち上がりにオーバーシュートが出ない、なだらかな周波数特性

立ち上がり時間 ≈ 0.34〜0.35 ÷ 帯域

くわしく

帯域が低めのオシロに多い特性です。帯域の高いオシロは、帯域の上で急に下がる特性(フラット応答)が多く、立ち上がり時間は約 0.4〜0.45 ÷ 帯域です。

試す:オシロ機種選定シミュレータ →

サンプリング速度Sample rate(S/s)

1秒間に何個の点を拾うか

点の間隔 = 1 ÷ サンプリング速度 例:2.5 GS/s → 0.4 ns

くわしく

目安は帯域の 2.5 倍以上。チャンネルを増やすと下がる機種や、メモリ長で下がる場合があります。

試す:必要なサンプリング速度を出す →

ナイキスト周波数Nyquist frequency

サンプリング速度の半分。これより高い周波数は正しく記録できない

ナイキスト周波数 = サンプリング速度 ÷ 2

エイリアシングAliasing

点の拾い方が粗いと、本当より低い周波数の波に見えること

見える周波数 = |信号の周波数 − サンプリング速度 の整数倍| の最小値

くわしく

例:サンプリング速度 1 GS/s で 990 MHz の正弦波を拾うと、10 MHz の波に見えます。

試す:オシロ機種選定シミュレータ →

メモリ長Record length(pts)

1回の取り込みで記録できる点の数

取り込める時間 = メモリ長 ÷ サンプリング速度

くわしく

例:10M pts を 1 GS/s で使うと 10 ms。長い時間を取り込むと、メモリ長が足りない分だけサンプリング速度が下がります。

試す:メモリ長の計算 →

取り込み時間Acquisition time

1回の取り込みで画面に入る時間の長さ

取り込み時間 = 時間軸(s/div)× 横の目盛り数(多くは 10 div)

試す:メモリ長の計算 →

ビット数Vertical resolution(bit)

縦方向を何段に分けて記録するか

8 bit = 256 段、12 bit = 4096 段

くわしく

1段 = 縦の画面の大きさ ÷ 段数。100 mV/div、縦 8 div の 8 bit なら、800 mV ÷ 256 ≈ 3.1 mV。

試す:1段の大きさを出す →

量子化Quantization

連続した電圧を、決まった段の数値に丸めること

くわしく

丸めによって生まれる誤差(量子化誤差)は、最大で ±½ 段です。

試す:オシロ機種選定シミュレータ →

ENOBEffective Number Of Bits

ノイズやひずみを含めて、実際に何ビット分の細かさがあるか

ENOB = (SINAD − 1.76) ÷ 6.02

くわしく

12 bit のオシロでも、ENOB は 8〜9 bit 程度のことがあります。帯域や周波数で変わります。

垂直感度(V/div)Vertical scale

縦の1目盛りあたりの電圧

くわしく

信号が縦いっぱいに映るように合わせると、ビット数を無駄なく使えます。

時間軸(s/div)Horizontal scale

横の1目盛りあたりの時間

divdivision

画面の目盛りの1マス

くわしく

多くのオシロは横 10 div、縦 8 div です(縦 10 div の機種もあります)。

波形更新速度Waveform update rate

1秒間に何回、波形を取り込んで画面を描き直せるか

見ている時間の割合 = 取り込み時間 × 更新速度

くわしく

例:取り込み 10 µs、更新 1万回/秒 → 1秒のうち 0.1 秒(10%)だけ見ている。

試す:見逃す割合を出す →

トリガTrigger

波形を描き始める合図。条件をそろえて、波形を止めて見せる

くわしく

毎回同じ条件(例:電圧が上向きに 1 V をこえた瞬間)で取り込むので、くり返す波形が同じ位置に重なり、止まって見えます。

エッジトリガEdge trigger

電圧が決めたレベルを、上向き(または下向き)に横切った瞬間にトリガする

トリガレベルTrigger level

トリガの条件にする電圧の高さ

プリトリガPre-trigger

トリガより前の波形も記録して見ること

くわしく

異常が起きる前に何があったかを確かめられます。トリガの位置を画面の左右に動かして調整します。

トリガモードAuto / Normal / Single

オート=トリガがなくても描く、ノーマル=トリガのときだけ描く、シングル=1回で止まる

くわしく

信号の様子が分からないときはオート、まれな現象を待つときはノーマルかシングルを使います。

ホールドオフTrigger holdoff

トリガのあと、次のトリガを受け付けない時間

くわしく

バーストのような複雑な波形で、毎回同じ所からトリガさせ、表示を安定させるのに使います。

グリッチトリガGlitch / Pulse width trigger

決めた幅より短い(または長い)パルスが来たときにトリガする

セグメントメモリSegmented memory

メモリを区切り、トリガのたびに必要な所だけを記録する方式

くわしく

まばらに起きる現象を、間の何もない時間を記録せずに、たくさん残せます。

試す:メモリ長の計算 →

アベレージングAveraging

何回もの取り込みを点ごとに平均して、ノイズを減らす

ランダムなノイズ ≈ 1 ÷ √(回数)

くわしく

くり返す波形と、安定したトリガが前提です。1回しか起きない現象には使えません。

試す:オシロ機種選定シミュレータ →

ピーク検出Peak detect

点を間引くとき、区間の最大と最小を残す取り込み方

くわしく

サンプリング速度が下がる長い時間軸でも、細いパルスを見逃しにくくなります。

ハイレゾHigh resolution mode

点を間引くとき、区間を平均して、ノイズを減らし縦の細かさを上げる取り込み方

くわしく

平均する分、帯域は下がります。1回の取り込みでも効く点がアベレージングと違います。

補間Interpolation(sin(x)/x)

点と点の間を、計算でつないで描くこと

くわしく

sin(x)/x 補間は、サンプリング速度が帯域に対して足りていれば、点の間をなめらかにつなぎ、本来の形に近づけます。

入力カップリングDC / AC coupling

DC = そのまま入れる、AC = 直流分をコンデンサで切って入れる

くわしく

大きな直流に乗った小さなリップルを見るときは AC カップリングが便利です。ただし低い周波数(数 Hz 以下)も小さくなります。

1 MΩ 入力と 50 Ω 入力Input impedance

1 MΩ = プローブ用、50 Ω = 50 Ω のケーブルで高周波を入れる用

くわしく

50 Ω 入力は、50 Ω の線路を正しく終端して反射をなくせますが、入れられる電圧が小さく(例:5 Vrms 以下)、回路の負荷になります。

MSOMixed Signal Oscilloscope

アナログのチャンネルに、ロジックのチャンネルを足したオシロ

くわしく

マイコンの制御信号(デジタル)と、アナログの波形を同じ時間軸で見比べられます。

演算(Math)Math functions

チャンネル同士の足し算・引き算・掛け算や、FFT などを計算して表示する機能

くわしく

2本のプローブの差(CH1 − CH2)で、差動の電圧を見ることもできます。ただし差動プローブより、同相の電圧を消す力は弱くなります。

自動測定Automatic measurements

周波数、振幅、立ち上がり時間などを、自動で数値にする機能

くわしく

取り込んだ点から計算するので、サンプリング速度やメモリ長、帯域の影響を受けます。

カーソルCursors

画面に線を出して、2点の時間差や電圧差を読む機能

XY モードXY mode

横軸も電圧にして、2つの信号の関係を描く表示

くわしく

同じ周波数の2つの正弦波なら、位相差によって線や楕円になります(振幅が同じで 90° ずれていれば円。リサジュー図形)。

残光表示Persistence

前の波形を消さずに重ねて描き、よく通る所を明るく見せる表示

シリアルデコードSerial decode

I2C や SPI の波形を、データの中身に読み替えて表示する機能

プローブ13 語

プローブProbe

測る点の信号を、計測器の入力まで運ぶもの

くわしく

プローブも回路の一部になり、帯域や負荷(入力抵抗・入力容量)を持ちます。オシロの性能は、プローブを含めて考えます。

10:1 パッシブプローブ10× passive probe

入力を 1/10 にして、入力抵抗を約 10 MΩ に上げる標準のプローブ

くわしく

先端の中に 9 MΩ の抵抗があり、オシロの 1 MΩ と合わせて 10 MΩ になります。入力容量も 1:1 より小さく(10 pF 前後)なります。

1:1 プローブ1× probe

減衰なしで小さな信号を見やすいが、帯域が低く、負荷が大きいプローブ

くわしく

入力抵抗はオシロと同じ 1 MΩ、入力容量はケーブルを含めて数十 pF 以上になり、帯域は数 MHz〜数十 MHz 程度です。

減衰比Attenuation ratio

プローブが信号を何分の1にしてオシロに入れるか

くわしく

オシロ側でプローブの減衰比を正しく設定しないと、表示の電圧が10倍ずれます。

プローブ補正Probe compensation

プローブ先端とオシロ側の、抵抗×容量(時定数)をそろえる調整。方形波の角がまっすぐになるように回す

くわしく

合っていないと、角がとがったり(補正しすぎ)、丸くなったり(補正不足)して、振幅や立ち上がりを正しく測れません。オシロの補正用の方形波で調整します。

アクティブプローブActive probe

先端にアンプを持ち、入力容量がとても小さい高帯域のプローブ

入力容量の例:1 pF 以下

くわしく

高速の信号を、回路への影響を小さく測れます。入れられる電圧の範囲は小さく、壊れやすいので注意します。

差動プローブDifferential probe

2点の間の電圧を、グラウンドに関係なく測るプローブ

くわしく

インバータのハイサイドなど、グラウンドから浮いた所の電圧を安全に測れます。

電流プローブCurrent probe

電線をはさんで、電流を電圧に変えてオシロで見るプローブ

くわしく

回路を切らずに電流の波形を見られます。直流も測れるもの(ホール素子を使う)と、交流だけのものがあります。

高電圧プローブHigh-voltage probe

大きな減衰比(100:1、1000:1 など)で、高い電圧を測るプローブ

グラウンドリードGround lead

プローブのグラウンドをつなぐ線。長いとリンギングが出る

くわしく

グラウンドリードのインダクタンスとプローブの容量が共振し、本当はないリンギングが見えます。速い信号は、ばねの短いグラウンドで測ります。

プローブの負荷Probe loading

プローブをつなぐことで、回路の波形が変わってしまうこと

入力容量 10 pF は、100 MHz で 約 160 Ω の負荷

くわしく

低い周波数では入力抵抗、高い周波数では入力容量が主な負荷になります。

CMRRCommon-Mode Rejection Ratio

両方の線に同じく乗った電圧を、どれだけ消せるか(dB)

くわしく

差動プローブや差動アンプの性能です。周波数が高いほど小さくなるので、測る周波数での値を確認します。

デスキューDeskew

プローブやケーブルによる信号の遅れの違いをそろえる調整

くわしく

電圧プローブと電流プローブで電力を計算するときなど、時間のずれがあると結果が大きく変わります。

スペアナ24 語

開始・終了周波数Start / Stop frequency

横軸の左端と右端の周波数

スパン = 終了 − 開始

RBWResolution Bandwidth

周波数を切り分けるフィルタの幅

RBW を 1/10 → ノイズフロア −10 dB、掃引時間は約 100 倍

くわしく

同じ大きさの2つの信号は、間隔が RBW くらいあれば分かれて見えます。RBW を狭くすると、近い信号を分けられ、ノイズフロアも下がりますが、掃引に時間がかかります。

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VBWVideo Bandwidth

検波したあとの表示をなめらかにするフィルタの幅

くわしく

VBW を狭くすると、ノイズのギザギザが小さくなり、ノイズに近い小さな信号が見やすくなります。RBW と違い、ノイズフロアの平均の高さはほとんど変わりません。

掃引式スペアナSwept-tuned spectrum analyzer

見る周波数を少しずつ動かしながら、順番に測るスペアナ

くわしく

広い周波数を、低いノイズフロアで見られます。いま見ていない周波数で一瞬だけ出た信号は、見逃します。

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ノイズフロア(DANL)Displayed Average Noise Level

信号がなくても画面に出るノイズの高さ。これより小さい信号は埋もれる

ノイズフロア ≈ DANL(1 Hz あたり)+ 10 log(RBW ÷ 1 Hz)

くわしく

例:DANL −150 dBm/Hz、RBW 1 kHz なら −120 dBm(1 fW)。仕様では 1 Hz あたりに換算した値で書かれることが多いです。

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ダイナミックレンジDynamic range

同じ画面で測れる、いちばん大きい信号と小さい信号の差(dB)

例:0 dBm と −100 dBm が同時に見えれば 100 dB

くわしく

下はノイズフロア、上はスペアナ自身のひずみや入力の限界で決まります。100 dB は電力で 100億倍の差です。ネットアナでは、通り抜けがどこまで深く落ちるかを測れる幅を表し、IFBW を狭くすると広がります(ネットアナ学習ツール 9章)。

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位相雑音Phase noise

周波数のわずかな揺れで、信号のピークのすそが広がって見えるもの

単位 dBc/Hz、例:−100 dBc/Hz(10 kHz 離れた所)

くわしく

スペアナ自身の LO の位相雑音もすそに出るので、大きな信号のすぐ横の小さな信号が埋もれます。RBW 1 kHz で見ると、−100 dBc/Hz のすそは約 −70 dBc に見えます。

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リファレンスレベルReference level

画面のいちばん上の目盛りの値(dBm)

くわしく

入ってくる最大の信号に合わせて設定します。多くのスペアナでは、リファレンスレベルを変えると、アッテネータも自動で切り替わります。

アッテネータInput attenuator

入口で信号を決まった dB だけ小さくする部品

くわしく

大きな信号で中のミキサがひずまないように入れます。代わりに、入れた dB と同じだけノイズフロアが上がって見えます。

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プリアンプPreamplifier

入口で信号を大きくするアンプ。ノイズフロアを下げられる

くわしく

小さな信号を探すときに入れます。大きな信号が入るとひずみやすくなるので、信号の大きさに注意します。

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検波モードDetector

1つの表示点に入るデータから、何を表示するか(ピーク・サンプル・RMS・平均)

くわしく

ピークは信号を見逃さず、RMS(電力の平均)はノイズや変調信号の電力を正しく測るのに向いています。

トレースモードTrace mode(Max hold など)

掃引のたびの結果を、どう残して描くか

くわしく

マックスホールドは、掃引ごとの最大値を残し続けます。ときどき出る信号を、何回も掃引して積み重ねて探せます。

マーカMarker

波形の上の1点の周波数とレベルを読む機能

くわしく

2つのマーカの差(デルタマーカ)で、周波数の差やレベルの差(dBc)を読めます。

ノイズマーカNoise marker

その周波数のノイズを、1 Hz あたり(dBm/Hz)に換算して読む機能

リアルタイム帯域幅Real-time bandwidth

リアルタイムスペアナが、すき間なく計算できる周波数の幅

くわしく

スパンがこの幅の中なら、一瞬の信号も見逃しません。幅は機種によって大きく違います。これより広いスパンでは、周波数を切り替えて測るのですき間ができます。

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スペクトログラムSpectrogram

横軸を周波数、縦軸を時間、色を強さにして、変化を描く図

密度表示Density / Persistence

同じ周波数・同じレベルに何回現れたかを、色で表す表示

くわしく

リアルタイムスペアナで、大きな信号の陰に隠れた、ときどき出る信号を見分けられます。

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TGTracking Generator

スペアナが見ている周波数と同じ周波数の信号を出す発振器

くわしく

フィルタやアンプに入れて、通り抜けた大きさを周波数ごとに測れます。位相は測れません。

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チャネルパワーChannel power

決めた周波数の幅の中の電力の合計

くわしく

変調された信号は幅を持つので、ピークの高さではなく、幅の中の合計で電力を測ります。

ゼロスパンZero span

周波数を止め、その周波数の信号の大きさを時間軸で見るモード

くわしく

パルスのような信号が、いつ、どれだけの時間出ているかを確かめられます。

FFT9 語

フーリエ変換Fourier transform

波形を、いろいろな周波数の正弦波の足し合わせに分ける考え方

くわしく

時間の波形(オシロの見方)と、周波数ごとの成分(スペアナの見方)は、同じ信号の2つの見方です。

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FFTFast Fourier Transform

フーリエ変換を、コンピュータで速く計算する方法

くわしく

オシロの FFT 機能、FFT アナライザ、リアルタイムスペアナで使われています。

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周波数分解能(FFT)Frequency resolution

FFT の結果で、見分けられる周波数の細かさ

周波数分解能 = 1 ÷ 取り込み時間(= サンプリング速度 ÷ 点数)

くわしく

例:1 ms 取り込むと 1 kHz ごと。細かく見るには、長く取り込みます。

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ビンBin

FFT の結果の、1つの周波数の区切り

ビンの幅 = 周波数分解能

窓関数Window function

取り込んだ波形の両端を、なめらかに 0 へ近づける重み

くわしく

両端の切れ目をなくして、漏れを減らします。目的によって窓を選びます。

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フラットトップ窓Flat-top window

ピークの高さ(振幅)を正確に読める窓

くわしく

山の幅が広くなるので、近い周波数を見分けるのは苦手です。

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矩形窓Rectangular window

何も重みをかけない窓(窓なし)

くわしく

取り込み時間にちょうど整数周期が入るときは最も鋭く見えますが、そうでないと漏れが大きくなります。

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漏れSpectral leakage

1本のはずの成分が、まわりの周波数に広がって見えること

くわしく

取り込み時間に、波がちょうど整数周期入っていないと起きます。窓関数で減らせます。

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計測器の種類29 語

接地抵抗計Earth resistance tester

接地(アース)と大地の間の抵抗を測る

インピーダンスアナライザImpedance analyzer

部品のインピーダンスが、周波数でどう変わるかを測る

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TDRTime Domain Reflectometer

パルスの反射を見て、ケーブルや基板のインピーダンスと断線の位置を調べる

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ベクトル信号アナライザVector signal analyzer

無線の変調信号を、大きさと位相の両方で分析する

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信号発生器Signal generator(SG)

決まった周波数と大きさの、高周波の信号を出す

ファンクションジェネレータFunction generator

正弦波・方形波・三角波などを出す

任意波形発生器Arbitrary waveform generator(AWG)

数値で決めた、好きな形の波形を出す

直流電源DC power supply

決まった電圧・電流の直流を出す

電子負荷Electronic load

電流を吸い込む負荷になり、電源や電池を試験する

周波数カウンタFrequency counter

信号の周波数を、とても正確な数値で測る

ソースメジャーユニットSMU

電圧や電流を出しながら、同時にとても正確に測る

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