回転速度-トルク特性①

第1回：UVW座標系における特性計算　その1

Y結線の3相PMモータの回転速度-トルク特性を求める。ここでは、インダクタンスはロータ位置によらず、一定とする（突極性はない）。

電源電流をI₀、直流抵抗側の抵抗はゼロとすると、インバータへの入力電圧V_inは

中性点を基準に考えると、各相の電圧実効値は、

ここで、電圧利用率が100%の場合は

各相の誘起電圧実効値をE_u、E_v、E_wとする。

モータの誘起電圧定数K_eは3相分の値なので、1相に換算するとK_e/3となる。

U相電流の実効値I_uを求める。

モータの回路方程式は、

多相モータなので行列表記をすると

インダクタンスがロータ位置によって変化しないと仮定しているので、

ここで、

また、インダクタンス行列は、

ロータ位置によって変化しないと仮定しているのでL_as=0となり、漏れインダクタンスがないとすると

以上より、回路方程式からU相を抽出すると、

ここで、q=pwt

誘起電圧位相と電流位相を一致させるベクトル制御をする場合を考えているので、U相の電圧位相は右辺の定数で変化する。

この式をベクトル図で表す。（実効値ではなく、振幅で大きさを表している。

以上より、U相の電圧ベクトル図は

無効電力を生む3L_a/2は、U相の自己インダクタンスと相互インダクタンスの合成成分である。

したがって、U相インダクタンスL_uとおける。

これがU相の電圧ベクトル図である。

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